マガジンのカバー画像

葛布の帯のこと

40
葛布の帯の特徴や取り扱いの具体的なことについてと、それに付随するいくつかの諸々についてまとめています。2019-2020あたりにFacebookページで連載していた記事を転載した… もっと読む
運営しているクリエイター

2020年7月の記事一覧

〈締めたら緩まないことについて〉

これも全く私の個人的感覚ですのでお使いになる方によって違うかもしれませんが 葛布の帯は滑りにくいので一度締めたら緩まないので 緩むこと前提にギュッと締めるとギュッと締まったままで後で苦しくなってきますので 巻く加減はご自分の心地よいと感じる緩さでふんわり気味に締めるのが良いと思います 緩みにくいということは摩擦抵抗が大きいということなので 前で結んで結び終わってからグルっと後ろに回す場合などは着物地との擦れが気になるところです 私の経験上では 帯も着物もどちらも 毛羽立ち

〈八寸帯地を織っていることについて〉

葛布の帯を販売し始めた時から名古屋帯の帯地としては幅八寸ばかりを織っています 葛布の帯地の最大の特徴である軽さと通気性を生かしたいと考えて そうしています しかし何においても人それぞれお好みがありますので そればかりが最善という訳では もちろんありません 帯は多少重みがあったりハリがあったりした方がお好きな方もおられるでしょうし、季節や用途によっても違うと思います または、軽いは軽いなりの、重いは重いなりの 心地よい締め方や締める位置もあるかとも思います 先日 柔らかい

〈桐箱と和紙について〉

帯地でのご納品の際には桐箱に入れてお渡ししています 箱の制作をお願いしているのは 新潟県の水澤桐箱さん https://m-kiribako.com * 帯に仕立ててしまえば箱は必要なくなりますが 丁寧に作られた桐箱 帯まわりの小物など細々しいものの収納箱などとして 時にはどなたかへの贈り物を入れる箱として 帯同様 末長くお使いいただけたらと思います 因みに帯地を包んでいる和紙は石州和紙 (参考→ https://www.sekishu-washikaikan.com