吊革の音

夕方ラッシュの電車内

誰一人お客さんで喋る人はいない。

喋るのは車掌さんと自動放送のお姉さんだけだ。

そんな中、聞こえる音がある。

吊革の音だ。

電車がポイントを通過するたびにギイという音が鳴る。

このギイという音には人の重みが詰まってる。

その人の人生という重みをのせて今日も明日も吊革は音をたて続けるだろう。

おしまい

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