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038 患者体験(PX)視点による医療デザインを、人間中心設計で実現する

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【私の研究はこんな感じ】
 ビジネスで注目される「デザイン思考」には、製品やサービス・アプリケーション等の開発で、ユーザーの使いやすさを中心に設計する「人間中心設計」(HCD:Human Centered Design)や、ユーザー体験とその価値、人と商品・サービスとの関わり方を考える「ユーザーエクスペリエンス(UX:User Experience)デザイン」があります。これらと医療が交差するトピックである「患者体験」(PX:Patient Experience)は、“ケアプロセスを通じて患者が経験する事象”とされています。HCD・UXを適用し、「患者」を主語としたPXデザインを医療現場で実践したいと考えております。

【 こんなコラボをしたい】
 HCDやUXデザインの対象はモノに限らず、無形の体験、ビジネスや組織の在り方など、「人」が関わる全てのモノやコトを指し、単に見た目を良くするのではなく、“人のために”創造します。これはPXデザインも同じです。
 一方で、デザイン思考を現場や事業に取り入れれば瞬く間に成果が出るわけではありません。“デザイン思考がもたらす効果はまるで漢方薬のようだ”とも言われます。投資効果を明確な数字で表すのは難しいですが、長くじっくり取り組むことで、働く人の意識や組織の体質が変化していくと考えます。こうしたことをご理解いただいた上で、実際の「現場」でPXデザインを一緒に実践する機会をいただければと思います。

【私はこんなことができます・こんな協力ができます】
 国が提唱する未来社会のコンセプトである「Society 5.0」においても「人間中心の社会」の実現が求められ、デジタルトランスフォーメーション(DX)の動向の中でも、利用者中心やユーザー経験を重視した製品・システム・サービスの提供が必要とされていて、医療も例外ではありません。“データとデジタル技術を活用して、患者や社会のニーズを基に、診療・治療といったサービス、経営モデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、文化・風土を変革し、医療提供上の課題解決を行う”という命題に対して、「認定人間中心設計専門家」のスキルと前職の経験・知識を活用したPXデザインという視点で検討します。

【コメント・問合せ】
 
神奈川大学研究支援部産官学連携推進課
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