スポーツを観るのが好きだったのに。
こんにちは。
スポーツを「やる」のが好きな人、「観る」のが好きな人、両方とも好きな人、それぞれいると思います。
わたしも少年期からスポーツを観るのがとても好きでした。ただ、歳をとるにつれ、以前とても興味のあった「スポーツを観ること」の魅力が自分にとって薄れてきていることを感じています。
わたしの実家では朝日新聞を購読していました。スポーツの情報の源泉はこの紙面でした。
朝起きたら新聞をとり、父親が見る前にくまなくスポーツ欄をチェックする。中学時代の日課。プロ野球、高校野球、サッカー、大相撲、ラグビー、陸上など知名度の高い種目からハンドボール、アイスホッケーとかマイナースポーツまで興味の対象だったので、新聞を見てシーズンごとのスポーツをテレビやラジオでチェックするのが楽しみでした。
大人になったら相撲ばかり観るのかなーなんて思っていたら、相撲に一番熱狂していたのは小学校のころだったと思います。あのころは「北の湖関」という絶対王者が君臨していてその牙城を誰が崩すのか、観ていてワクワクしたものです。
スポーツの楽しみ方はたくさんありますが、この「王者に挑む挑戦者を応援する」というのも面白みのある見方です。そんなチームや競技者をよく応援していたように思います。
上述の
・北の湖に挑む二代目若乃花、輪島、貴ノ花(お父さんね)、三重ノ海、隆の里たち(余談ですがそこに切り込んできたのが”ウルフ”こと千代の富士でした)
・読売巨人軍に挑む阪神タイガース
・西武ライオンズに挑む近鉄バファローズ
・読売クラブに挑むヤンマーや日産自動車(旧JFL時代)
・社会人王者に挑む学生ラグビー王者
などなど、ときに「無謀な挑戦」に見えても、挑む姿勢はワクワクするものです。どうもわたしはそういう存在に魅力を感じてしまうようです。
そしてつい最近、久しぶりにスポーツ観戦に夢中にさせられた出来事がありました。
いずれもNetflixのドキュメントに影響されて2つのスポーツの面白さを再認識しました。
ひとつは「ツール・ド・フランス:栄冠は風の彼方に」もうひとつは「レシーバー:風を切って走る」というプログラムでした。
まず「ツール・ド・フランス」です。
わたしはロードバイクに乗るのは大好きです。平気で1日150kmくらい走ります。富士ヒルも登ります。
でも、観ることはしなくなっていました。80,90年代はツールもよく深夜の放送を観ていました。ミゲール・インデュラインが活躍していたころです。大人になるにつれて、TVを観る機会も減りどんどんわからなくなりました。(ぶっちゃけランス・アームストロングが強すぎて、なんかドッチラケになったような記憶があります笑)
そんなとき「騙されたと思って観てみ!オモロいから」と言われてみたネトフリの「ツール・ド・フランス:栄冠は風の彼方に」。
結果、、どハマりしました(笑)
泣けるわ、エキサイトするわ、もうめちゃめちゃww
2022,2023年の2年の軌跡を撮影し、目立ちがちな総合優勝争いを演じるヨナス・ヴィンゲゴーとタディ・ポガチャルだけではなくむしろその他のスプリンターや怪我から奇跡の復活を遂げたライダー、人種の障壁に挑むライダーなどに焦点をあてた人間模様を描く番組でした。家族がフツーに出てきて彼らのパーソナリティも触れていてもうエモいったらありゃしない。
その中でも生死の境を彷徨いながら復活を遂げたファビオ・ヤコブセンのメンタルのすごいこと。ウチの娘といっこ違いのこの若者の応援をせずにはいられなくなりました。
そして、2022年初のツール総合優勝を遂げたヨナス・ヴィンゲゴーの寡黙なんだけども人間臭いスポーツマン魂にもう涙するしかなかったんです。
そしてそして、今年2024年のツール・ド・フランス。ヴィンゲゴーは4月に落車による大けがをして、復帰戦がツールになるというディフェンディングチャンピオンとして、非常に厳しい状況を迎えるわけです。タディ・ポガチャル、レムコ・エヴェネプール、プリモシュ・ログリッチとの「4強」を構成しつつもトレーニング不足は否めなかったはずです。
そして最強のライバルであるポガチャルはジロ・デ・イタリアを制して意気揚々とダブルツールを狙ってツールを迎えたわけです。
もうJ-SPORTSオンデマンドに入るしかありません。大会前にネトフリでしっかり観れたためかなりの情報をインプットできました。
おそらくツール・ド・フランス史上でも語り草になるであろう、伝説の第11ステージ。王者ポガチャルが先行して「勝負あった」に見えた後に猛追してなんと追いついてしまい、分の悪いスプリント勝負も制してステージ優勝した姿には鳥肌が立ちました。
最終的にはポガチャルが終盤のステージをほとんど制した「完勝」でのツール・ド・フランス3度目の総合優勝でした。
しかし、こんなに熱狂した3週間を過ごせたのはとても楽しかったです。
もう来年のツールが楽しみで仕方ない。
というわけで、自転車ロードレースにハマっちまったわけです。
もう8月中旬のブエルタ・ア・エスパーニャ、観るしかないんです。
ていうかもうJ-SPORTS4を契約するほかない(笑)
そしてもうひとつ「レシーバー:風を切って走る」です。
前段のお話し。
わたしが「スポーツをやる」ことに熱中したのは高校生時代でした。選んだのはアメリカンフットボール。中3の秋、現在の「クリスマスボウル(高校日本一決定戦)」のひとつ手前の「全国高校選手権(実際は高校総体、つまりインターハイだったのです)関西決勝」に進んだ(後の)母校チームの姿をテレビで観たのがきっかけでした。当時は関西の高校フットボール界は兵庫県の「一強」を倒すために、大阪のチームがしのぎを削っていました。このときの母校チームもまさに「挑戦者」でした。結果は敗れましたが、この試合を観たことが「アメリカンフットボールをやってみたい」という衝動を起こしたわけです。
自分自身が経験したスポーツでしたから、観るのも楽しむことができました。
よく一般的にアメリカンフットボールは「ルールが複雑で難しいから観るのが億劫になる」なんて言われます。
4回(実際はほとんど3回)の攻撃で10ヤードずつ前進して最終的にボールをエンドゾーンに運べばタッチダウン、ってことを覚えればそんなに難しくないんです。実際、それを教わった友人はそのあと「ディフェンスのインターセプトってすげーなー」とか「キックオフリターンでTDするのとか痛快だね」とかどんどん興味が広がってマニアになった人もいます。
アメリカNCAAカレッジフットボールは当時よくテレビ中継されていましたし、日本でも大学選手権「甲子園ボウル」や日本選手権「ライスボウル」は盛り上がりを見せていました。
そしてなんといっても本場アメリカに君臨する最大のプロスポーツ「NFL」が日本でも大きく紹介され年間を通じて放映される番組もできたりしました。
なぜなんでしょうねー。観るもの、観れるものが増えすぎちゃったからかなー。スーパーボウルは毎年チェックするけど、自分自身ではシーズン通じて観ることはなくなっていました。
そこでネトフリの「レシーバー:風を切って走る」というなんともダサい邦題のついたこの番組をふいに観たことがきっかけでNFL観戦に改めて熱中しかけています。
攻撃における「レシーバー」というポジションというか「役割」に焦点をあてています。
アメリカンフットボールというのはフォワードパス(いわゆる前に投げるパス)は誰でもレシーブできるわけじゃないんです。背番号50-79の選手は「ラインマン」と呼ばれます。最前列真ん中にいる5人ですね。ランプレーにおけるブロックをしたり、パスプレーにおいてパスプロテクションをするカラダの大きな人たち。彼らはフォワードパスを受けることはできません。
前パスを受けることができるのは「バック」(フォーメーションによってFBとかTBとかSBとか)か「レシーバー」(これもフォーメーションによりますがWR、TE、SEなど)と言えます。
この作品はその「レシーバー」としてNFLで特筆すべき活躍をしてきた選手たちをピックアップしていた訳です。
今年2024年のスーパーボウルは観ました。2020年代の「ダイナスティ」を作りあげつつあるカンザスシティチーフスに若武者QBブロック・パーディ擁するサンフランシスコ49ersが挑む構図だったように思います。
チーフスには生ける伝説になりつつあるQBパトリックマホームズが君臨し、「史上最高のタイトエンド」と呼ばれるスターTEトラビス・ケルシーがいました。4Qでは決着つかずオーバータイムでチーフスが振り切った見応えたっぷりのゲームてした。
この番組は、このゲームまでに49ersがTEジョージ・キトルやWRディーボ・サミュエルを中心にスーパーボウルまで登り詰めたかを描いています。そこに挑んできた数々の「レシーバー」たちもパーソナリティ含めて紹介してくれていて、人間臭さが堪らない、愛すべきスポーツマン(アスリートとは呼ばない笑)たちであることを知らしめてくれました。個人的にはデトロイトライオンズのWRアモン・ラ・セントブラウンのストイックな姿勢や繊細なメンタリティに魅了されたかなー。来季に注目してます。
とにかく言いたいのは、
ネトフリの「スポーツドキュメント」シリーズは侮れませんよ、
ということ。
逆に言うとこういう番組作ったら間違いなくその競技への興味は高まります。観戦者は増えます。これは断言できる!
つぎは「クォーターバック:不屈の求道者」を観ます。あー、この邦題のダサさが堪らん(笑)
結果、スポーツは「やる」のも「観る」のも楽し、ということに尽きます(^_^)
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