桑田泰秀

計画性のない地球人、元IT技術者、現在は神戸市でタクシー運転手のかたわら、ときどき実家…

桑田泰秀

計画性のない地球人、元IT技術者、現在は神戸市でタクシー運転手のかたわら、ときどき実家で農作業。   特に尊敬する人 : ドストエフスキー、エーリッヒ・フロム、マザー・テレサ、ジーン・ロッデンベリー、宮沢賢治、筑紫哲也、灰谷健次郎

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  • 月から一石

    拙著『月から一石』より、抜粋したサンプルページをまとめています。

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新月のページ(生命と悪について)  - 命の大切さ なぜ悪が

 この広い宇宙の一角で、地球は、まるで生命を育む意思があるかのように、まるで地球という星自身が生命であるかのように、何十億年もの時をかけて生命のための環境を整えてきてくれました。そもそもは種を蒔き、光をそそぎ続けた太陽の仕事かもしれません。宇宙のもっと大きな意思なのかもしれません。あまりにも壮大な偶然かもしれません。  私(月)が宇宙や地球の話をしてきた理由、それは、地球が少なくともこの近辺では例のない生命豊かな星であり、一つの命がそこに当前のようにあるためには、万倍の万倍の

    • 月の分身                       - 命の大切さ なぜ悪がある 戦争をなくす

       月が物心ついた頃には、地球はたっぷりの水と大気に包まれ青々としていました。  地球には、草木が茂り、色とりどりの花が咲いては散り、また咲きました。小さな虫が地を這い、大きな虫がその上を飛びました。水中に、地上に、空中に、へんてこな生き物が生まれては消え、また生まれました。  一方、月は、いつまで待っても何の変わりもなく、そのでこぼこの表面は、熱すぎるか冷たすぎて、どんな小さな命さえそこに芽生える気配はありませんでした。  月は、地球の華やかさとは対照的に、自分が陰気な色

      • ● よくある質問コーナー - お金のない世界 政府通貨

        • ● 脱皮後の世界  - お金のない世界

           「126ページから飛んでくるなら、ここです。ココ」  「ナイス、タマ子。では、皆さん、本格的に私たちの脱皮後の世界をご案内しましょう」  「ご案内って、誰か案内するんですか、ココッ?」  「タマ子、これはね、ABC銀河放送でやっている『明るい惑星』とかいうテレビ番組のインタビュー…のはずだったんだが、レポーターはじめクルー全員、この星の水が合わなかったようで、腹痛になってしまったんだ。明日以降はまた次の惑星に向かって移動の予定らしい。それでディレクターらしき人が、『あ、そ

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        新月のページ(生命と悪について)  - 命の大切さ なぜ悪が

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        • 月から一石
          9本

        記事

          ● お金の経済  - 信用創造 通貨発行権 利子 椅子取りゲーム

           「ご主人様、以上ではありませんでした。気になることが、あと一つ、ココ コッコ」  「なんだい?」  「さっき、脱皮と聞こえましたけど、脱皮って、蝶や蝉が成長して古い皮を脱ぎすてることですよね。人間さんたちも夜中に脱皮してるんですか、ココッ?」  「脱皮にはもう一つ意味があってね、とらわれていた考え方ややり方などから抜け出すことも脱皮というんだよ」  「いったい何から抜け出したんですか、ココッ?」  「タマ子、私たちは、窒息しかけていた『お金の経済』から抜け出したんだ。  初

          ● お金の経済  - 信用創造 通貨発行権 利子 椅子取りゲーム

          タマ子とフクちゃん  - 命の大切さ 養鶏 アニマルウェルフェア 

           (前略)  あ、おりました、タマ子が。また、あんな、橋の欄干の上なんかに…。 「これ、これ、タマ子。また勝手にこんなとこまで来てたのか。あんまり私を困らせるんじゃないよ。まさか、早まったことをしようとしてたんじゃなかろうね。ほれ、さっさと降りてきて、皆さんにご挨拶しなさい」 「コォーッコ、コッコッコッコ、めんどりタマ子と申します」 「よし、よし、タマ子。しかし、きょうはまた、なんでいなくなったんだい? 何か不満でもあるのか? …黙ってたらわからんぞ。言いたいことがあるんだ

          タマ子とフクちゃん  - 命の大切さ 養鶏 アニマルウェルフェア 

          ☆☆ 二つめの星    - お金のない世界 ユートピア

           地球より一回り大きなこの二つめの星は、限りなく完全に近い生命の星です。楽園が星全体に広がったような感じで、これといった短所が見つかりません。  資源は無尽蔵にあるかのように豊富で、土地は 肥沃で、極付近を除けばどこでも気候はだいたい穏やかです。どんなところの水も空気も澄み切っています。  外見だけなら地球の人間そっくりなこの星の人々は、生まれつきの温厚な性格で延びた平均寿命はなんと約200年、しかもその大半を若く元気な細胞の状態で生きます。  天性の優しさと社会全体の優しさ

          ☆☆ 二つめの星    - お金のない世界 ユートピア

          はじめに

           この作品は主に「命」と「お金」のあり方を問うものです。すべてはつながっているという世界観に基づくので、「労働」や「教育」やその他いろいろ欲張って詰め込んでいます。  問うだけでなく異星の解答例もお付けしました。「戦争」や「核兵器」をなくす方法も。  ともすると硬くて眠くなりそうな内容かもしれませんが  ・身も蓋もない「超お急ぎコース」(あらすじ)  ・忙しい人やイライラする人のための「お急ぎコース」  ・できればじっくり読んで吟味していただきたい「通常コース」 以上、3コ

          月から一石                      - 命の大切さ お金のない世界

          月の欠片が地球に旅をした。 そこは、広大久遠の銀河の一点に浮かぶ生命の星。 46億年前に生まれ、やっと20万年前、人が大地を歩いていた。 23,000分の1 (20万年 / 46億年) の時間で 人は、地表を作り変え、文明を築き、宇宙にも少し飛び出した。 一方で、貧困も犯罪も戦争も絶えない。核兵器もなくせない。 なぜ悪があるのだろう? しかし、人は疑いを振りほどき、生活に追われ、学校に職場に向かう。 命が尊いって本当だろうか? なぜ悪があるのだろう? 月が、捨て犬のポ

          月から一石                      - 命の大切さ お金のない世界