西武百貨店とわたし

自分で服を買うようになるまで、わたしの服はだいたい母が西武で買ってくれたものだった。わたしが保育園や小学校に行っている間に買ってきてくれることもあれば、日曜日や祝日に一緒に出かけて買ってもらうこともあった。

西武までは車で40分くらいかかったから、そんなに近いわけではない。
それでも母は近所の店ではなく西武で服を買い、わたしはそれを着ていた。
西武で買った服で西武に買い物に行った時、知らないおばさんに呼び止められて「その服可愛いね、どこの?」と首の後ろにあるタグを確認された覚えがある。人見知りなわたしは少し緊張したけれど、褒められて誇らしくもあった。
わたしの着道楽は間違いなくここで養われた気質なんだと改めて気づく。
小学校に入る時には、ランドセルも西武で買ってもらった。

そんな西武も、今はない。
いや、今でも池袋とか渋谷とかに西武があるのは知っているのだけれど、わたしの思い出の西武は何年も前に閉店してしまった。
そんな訳で、わたしにとってはノスタルジーの対象である西武だが、久しぶりの再会は元旦に掲出した新聞広告が炎上したというニュースだった。

今回の広告について思うところは、また改めて。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?