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青山美智子 「木曜日にはココアを」 読書感想分

こんにちは、ジニーです。

今日から3連休。
この1週間は、なかなかハードな1週間でしたが、ようやくお休み。
この週末はのんびりしようと思います。

さて、そんな伸びり具合にちょうどいい本の紹介です。
青山美智子さんの「木曜日にはココアを」。
僕と同じ愛知県出身の作家さんで、ほっこりする物語と言えば、僕にとっては青山さんがその筆頭だったりします。

■小説(物語)の簡単なご紹介

桜並木の綺麗な川沿いにひっそりと佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。
そのカフェで出されたココアから始まる物語。
舞台は日本から始まり、シドニーまで広がります。
小さな出来事が繋がっていき、最後は一人の命を救う・・・。
という物語です。

「ココア」からスタートする物語は、全部で12編の連作短編集。
それぞれの作品にはカギとなる色があります。
ココアのブラウン(茶色)、卵焼きのイエロー(黄色)、ネイルのピンク・・・。
読み進めながら、次は何色なのかな?なんてことを想像しながら進めていくのもなかなか面白かったです。

■とにかく、読みながら優しくなれる本。

色がテーマでもあるので、読み進めるうちに自分の中にも色がつくイメージがあるんです。
ひとつひとつ色が加わっていき、最終的に何とも華やかな色どりで心が鮮やかに温かくなっていくような感覚になります。

ここ最近、他人を傷つけるというニュースを目にする機会が増えたように感じます。
誰かが誰かを気つけるというのは、その話を聞いているだけでも非常に心が痛みます。
すぐ隣の誰かに優しくすること、それが今の世の中には少し欠けてしまっているのかな、と感じることもあるのですが、この本を読むとその大切さがよく分かります。
登場人物がみんな優しい。
そして関わる人物に「優しさ」を渡していき、それが連鎖していくのです。
だから読んでいてほっこりするのだと思います。
温かな気持ちになるのだと思います。

ちょっと疲れたな、ちょっとストレス感じるな。
そんな風に感じるのであれば、この本を読むことも一つの解消法になるかもしれません。

一つ一つが短いお話でもあるので、読書が苦手という方にも
手に取ってもらいやすい本だと思います。

是非、ココアから始まるささやかな奇跡を味わってみてください。

■青山さんと言えばこちらも

以前読んだ「猫のお告げは樹の下で」も青山さんの作品です。
こちらも連作短編集で読みやすい。
読書好きだけではなく、猫好きの方にも押さえておいて欲しい1冊です。

是非、こちらも読んでみてください。

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