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小澤征爾へ捧ぐ:J・テイラー

 2024年4月6日(土)、米国を代表するシンガーソングライターのジェイムス・テイラーが東京ガーデンシアターで一夜限りのコンサートを開いたが、締めくくりに驚きが待っていた。
 そう、ジェイムスと妻キムさんが長年交流のあった指揮者の小澤征爾さんに歌を捧げたのだ。キムさんは小澤さんの広報を担当していたことがある。
 小澤さんは今年2月6日に亡くなった。
 「私は長いこと日本とのご縁があります」とジェイムスはアンコールの最後に話し始めた。「偉大なる小澤さんはボストンのオーケストラのリーダーを長年務めました」とボストン出身のジェイムス。
 「セイジオザワの歌です」と言ってギターで歌い始めた。
 「僕たちは楽しい時間を過ごした/でも過ぎた時間を戻すことは出来ない/僕はもうあなたに会うことが出来ない/目を閉じて/大丈夫/僕はこの歌を歌うことができる/あなたもこの歌を歌うことができる」。
 そう、ジェイムスの歌の中に小澤征爾さんが今も生きているかのように。
 このサプライズに観客も惜しみない拍手を送った。
 
 

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