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特別支援学校は必要だ②

こんばんは、くつばこのりこです。髪の毛パーマかけたのでテンションもくるくるです。
さて、今日は昨日の続きで、特別支援学校が必要だと思う3つの理由を、聴覚障害の切り口からお話しします。

☆ろう文化(デフ・コミュニティ)の発展

先日、夏の集いに参加して再認識しましたが、聴覚障害者(ろう者)には、聴覚障害という基盤の上に、文化があります。それは単に、手話を使うことだけではなく、日常の様々な部分に、ろう文化が発展しています。これらは、特別支援学校というコミュニティがあることで、存続している部分もあります。特別支援学校がなくなり、聴覚障害者が「普通学校」に散らばったら、ろう文化の発展の場が少なくなるのではないでしょうか。

☆聴覚障害者に特化した教育内容

これは、単に「聴覚以外の感覚を生かして学ぶ」ということだけではありません。例えば、「部屋の壁に椅子がぶつかったために、隣人が翌日文句を言ってきた」というような場面が国語で出てきたとき、「部屋の壁に椅子が当たるとその音が隣の部屋まで届く」という背景知識がないと理解ができません。その「あたりまえ」のずれに気づいて情報を足すことは、「普通学校」では難しいですが、特別支援学校であれば可能でしょう。

☆その障害の特性を知ることができる

聴覚障害者なら、そもそも聴覚障害はどのような仕組みなのか、過去にどのような社会運動が行われてきたのか、社会ではどのように配慮すれば効率よく活動できるのか、など、その障害や関連情報についての知識は、特別支援学校で十分に得られるものでしょう。

☆特別支援学校の良さを残したい

このように、特別支援学校だからこそ得られる物が幾つもあります。個々の多様性が認められるなら、学校の多様性も認められるべきではないでしょうか。今のままフルインクルージョンを目指しても、「障害者」が「健常者」に合わせる支援の延長でしかないのではないでしょうか。

なお、この記事はくつばこ+人所属する聴覚障害者9人への聞き取り調査を基に作成しました。

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