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見るべき映画『彼らが本気で編むときは、』

お久しぶりです。くつばこ+のはるです。今日は先日見て大泣きした『彼らが本気で編むときは、』を紹介します。


☆あらすじ

母親から十分な育児を受けていないトモが、おじであるマキオの家で生活をするところから物語が始まります。一人暮らしをしていたはずのマキオは、トランスジェンダーのMtF、リンコという女性と暮らしていました。トモははじめ不審がりながらも、リンコと生活を共にする中でその関係は変わっていき…

☆何より生田斗真がすばらしい

トランスジェンダー女性のリンコを演じるのは生田斗真。その生田斗真が、生田斗真には見えず、かといって趣味で女装を楽しむ様子にも見えず、そのまま素直にリンコとして存在していました。その存在は、トランスジェンダーの立ち位置を巧妙に表している一方で、その人がトランスジェンダーであることを忘れるかのような、性別というくくりを当てはめることをあきらめるような「リンコ」の存在感でもあるのです。本当にすごくて、演じられた訳ではなく、その主人公をそのまま見ているかのようでした。

☆トランスジェンダーであることの苦悩

映画の1つ目のテーマは、トランスジェンダーであることの苦悩です。生活の中の些細なことであったり、自分の体との悩みであったり、その一つ一つが丁寧に描かれています。私にも共感できるところがありました。しかしながらその苦悩が、トランスジェンダーというくくりの中でいっしょくたにあるものではなく、リンコさんの個人の問題としてとらえられるような自然さがあることがまた素晴らしい点なのだと感じます。

☆血のつながっていない家族

もう一つのテーマが、血のつながっていない家族が母親になれるのか、ということです。その選択を娘であるトモにしっかりと託しているところが、この映画の登場人物の温かさであると思います。また、この物語の展開は、(あまり話したくないですが)雑に描けば、また雑に見れば「トランスジェンダーは母親になれるのか」ということになってしまいます。しかしながらトモにとって、リンコがトランスジェンダーであるかどうかということは全く問題でないということは明確です。そこも特筆すべきでしょう。

ここまで熱く語ってきましたが、とりあえず見てほしいのです。

Amazonプライムで見られます。ぜひ見てください。お願いします。


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