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初秋の吉見百穴

近所のUさんに誘われて吉見百穴(よしみひゃくあな)までドライブに。 東松山に向かう道々の木々は緑濃く、吹き抜ける風には秋の気配。酷暑が長かっただけに秋という季節が今までになく愛おしい。

途中、彼女の毎年行きつけの梨屋さんに寄る。お目当ての梨は売り切れていたが、優しい顔立ちのお兄ちゃんが、「せっかく寄っていただいたのにすみませんね。これ、差し上げます」と大きな梨を6個も!
私も恩恵に預かり、スーパーで買ったら一個千円近くするような高級銘柄の梨を、なんと、ただでゲット!

一時間と少しで吉見百穴に到着。

急なお出かけだったので、私はロングスカート。片手でたくし上げ(登ってくる人に見られても仕方がないと覚悟を決め)片手で柵を握りしめ、転げ落ちないように必死で登る。
平均傾斜45度。かなり怖い~ 

百穴遺構の丘は思ったより小さかったが、思ったより険しい。高さがどこかに記されていたかもしれないが見のがしてしまった。
穴は古代人の住居跡とも墳墓とも議論されたが、今では墳墓であると決着したとか。土地の首領の一族とか有力者の墳墓だったのだろうか。

途中に地下軍需工場跡の入り口があった。
戦時中、アメリカの爆撃を逃れ、このあたりの丘陵地帯に広大な地下工場を作り、航空機のエンジンを製造していた。戦争はこんな田舎にまで影を落としていたのだ。
立ち入り禁止なので鉄作越しにのぞいた。戦後、人が住み着いたこともあると後ろにいたおじさんが教えてくれた。

それから頂上を目指す。
頂上手前の小さな休憩スペースに立つ。遠く微かに富士山が、正面には淡いブルーの秩父連山。写真では残念ながらその広大さは伝えられませんが。

富士山がはるか遠くに

下りるのがちょっと怖かったのでここで下山。

お店でアイスモナカ一つ買い、外のイスに座って二人で分けて食べていると、店の女性がわざわざお盆に乗せた冷たい水を持って来てくれた。その親切に恐縮、熊谷名物の『五家宝』(ごかぼ)を注文。


きな粉がいっぱいで水がないと食べられない!

ついでに山菜うどんと肉うどんを。手打ちなので出されるまで時間がかかったが美味しかった。何より吹き抜ける風のさわやかさに感動。ああ、やっと秋が来てくれたのだ……と。


埋蔵文化財センターでゆっくりと土器や土偶、装飾品など見る。写真は撮らなかったが大きな土製の耳飾りに感動。
古代人は今のピアスのように耳たぶに穴を開けてつけていたとか。どんな方法で穴を開けたのだろう。こんなごつい耳飾り、さぞかし重かっただろう。
呪いとおしゃれを兼ねていたのだろうか。
古代人が急に身近に感じられた。

記念写真を一枚!


古代人と並んで

楽しい古代史探訪の秋でした~



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