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今朝、たった今の感動

5月21日、朝6時からの『週刊ニュースリーダー』(テレ朝)。
単なる時計代わり、あれこれ仕事をしながら、テレビをつけていただけ。
見ていたともいえない。

ふと、一つの言葉が胸に響き、蛇口を止めテレビの前に正座。正確な表現ではないと思うが、
「元々、うちは刀を作る鍛冶職人の工房でした。刀は人を殺めるためのもの。今まで培ってきたこの技術を人の命を救うために使いたいと医療機器製作に舵を切ったのです」
『田中医療機器製作所』
精密な医療機器をオーダーで職人たちが手作りしている。分業ではなく、一人で全行程を製作。
医師によっては手の癖や傾向があって、自分が一番使いやすい形に、少し長くしたり、曲げたり、微妙に求める形が違うのだという。

大量生産の機器では対応できない精密な削り。まさに職人技。

ここで製作された機器は世界に輸出され、高い評価を得ている。世界的な会社だという。
働いているのは30代の若い職人たち。若い力の結集。それぞれの志があって、この仕事に就いた。会社は彼らの独立を支援し、いわゆる「のれんわけ」。業務提携し後押ししている。

「この技術が日本中に広まって、多くの命を救えるように」と。
最初の部分は見損なって、この会社がどこかも分からないが、ここで作った器具で手術したい医師がオーダーするらしい。
医療従事者というと、医師、看護師、検査技師など目に見える人たちのことばかりをイメージしてしまうが、実に多くの先端機器がなければ、最先端の手術も救急救命も成り立たないのだ。

見終わってしばし呆然。

このような器具が医師の力となり、難しい手術を成し遂げさせている。
考えもしなかった。機器類を手作り制作する「鍛冶職人的な人」たちが存在することを。
「人を殺める刀を人を救う医療機器へ」
この変身を成し遂げた「田中医療機器製作所」(正式な名前は違っているかも知れません。途中からのめりこんで見ていたので)

最近見たテレビ番組でこれほど深く感動し、いろいろなことに思いをはせた番組はない。
この感動をすぐに、文章にしたい!
その思いですぐにパソコンを開いた次第である。朝8時半。庭の一輪の花が輝いている。

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