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母仔猫を幸せにしました!

これが結論の写真。一緒にネコ捕獲作戦を実行したUさんが撮った写真をさらに写真に撮ったので、ぼけていますが、幸せいっぱいの光景でしょう?

前に一度ネコ捕獲作戦については書きましたが、今、時を経て振り返り、もう一度時系列に経過を書かずにはいられなくなって……。

6月4日、午前7時。母猫和子を餌を入れたキャリーケージにおびき寄せ、捉えました。狂ったように怒り泣き叫ぶ和子を、私たちは動物病院に連れて行き、9時の開院まで駐車場で待ちました。

裏切られ騙されどんなに和子は絶望したでしょう。そうでなくても前の日に誰かに体に墨を掛けられ、真っ黒にされたのに。怒り狂い、おしっこを漏らし、歯をむき出して唸る和子を前に私たちは泣いてしまいました。

電話連絡を受け、早めに門を開けてくれたお医者さんの手で避妊手術とエイズ検査を終わり、翌日、Uさんが自分の働いている会社に連れて行きました。そこの社長さんが大のネコ好きで、和子親子のために、とっても大きなゲージを準備してくれているのです。

残された仔猫たち、早く保護しないと飢死するか、大人のノラ猫に殺されるかも知れない。仔猫は私の家の庭しか世界を知らない。だから、ここに必ず現れる。私と彼女は順番でほとんど徹夜で見張りました。

母のない子は世界のすべてが怖い、真夜中に空腹に耐えかねて出てくるのを待つしかないのです。

6月9日、朝5時、家の外縁のゲージのエサを食べていたブチちゃんをUさんが捕まえ、雨戸を叩きました。私は疲れて寝込んでしまってたのです。そしてブチちゃんを母猫のもとへ。早くしないと、母猫が子供を忘れてしまうからです。

最後に一匹残った真っ黒ちゃん。臆病で出て来ない真っ黒ちゃん。死なせたくない。お母さんのもとへ送りたい。思いはそれだけ。私のワクチン接種日が近づいている。こんな徹夜続きの疲れ切った体でワクチンは打てないだろう。

わたしは覚悟しました。連日徹夜してでも、ワクチンの前に保護しよう。徹夜の疲れは一日ゆっくり眠れば回復するだろうから、頑張ろう。あの子一人を死なせるためにこんなことをしたのではない。頑張ろう。

12日、午前2時。草木も眠る「丑三つ時」。月が煌々と輝く中、小さな黒い影が現われ、皿のエサに近づきました。私は石像のように微動だにせず、障子の内側に貼りついていました。脳溢血を起こしそう……

そろりそろり、真っ黒ちゃんは次の皿に近づく。食べた! 階段を上がり次の皿に。食べた!

ついにキャリーゲージの中に。鶏肉の匂いにつられて。尻尾が完全に入ってところで扉をガチャン!

心臓が破裂しそうだった。夢かと思った。このまま心臓まひで私は死ぬ、と思った。

真夜中、Uさんの家の玄関を叩き続け、呼び出し、Uさんが飛び出してきた。そのまま、彼女は母猫の居る事務所へ。車で20分ぐらいの場所だ。事務所の開く9時まで、彼女はどうするのだろう。付き合って事務所まで付いてゆくエネルギーはない。私の方が20才近く年上だから、ここは勘弁してもらおう。

家に帰り布団に倒れこんだ。疲れ切っていたが、興奮して眠れないまま朝を迎えた。

簡単に書くとこうなりますが、私は母仔猫全員を保護するなんて絶対無理だと思っていました。とりあえず母猫を避妊手術出来ればいい。それ以上は望むまいと。

でも彼女は絶対にファミリー全員を保護すると宣言したのです。当たり前でしょう、という表情で。

でも、それが出来た!奇跡でした!

去年、和子が連れてきたシロは私が飼おうと決心。去勢手術をして、とうとう、首輪をつけることができました。写真、ハンサムボーイでしょう?

シロは3匹生まれた中でたった一人生き残った子なんです。他の2匹はカラスにくわえられて空に連れて行かれたと。現場を見ていたおじいさんの話です。

生き残った子を必死で我が家に連れてきた母猫、私が飼おう!と決心したのです。

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この子が、生き残って、私の飼猫になったたシロちゃんです。

そして今年。私とUさんは新たに生まれた二匹の仔猫も母猫も保護したのです。3匹を保護した翌日は大雨で家の庭は川のようになりました。危機一髪でした。下の写真は二匹がうちの庭に出没していたときの場面。可愛いでしょう?

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母と子、3匹全員に安住の家を与えられ、わたしは安心して2度目のワクチンを受けました。

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この写真を見ているだけで私の胸には幸せのオーラが広がってゆくのです。この子たちは強運の持ち主。この子たちに関わったわたしにも強運のおすそ分けがやって来るに違いない。

癌は絶対に再発しない。私は90歳まで生きて現役のカルチャースクール講師として働こう。「素敵な高齢者」と新聞に紹介されることを夢みよう。

朝な夕な、母仔猫の写真を見ながら、幸せのオーラに浸っている私です~

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