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少年として生まれるということ(ジェンダーについて)

3年前に息子が生まれた。
男女差は、ある、と感じるようになった。

名前をつけるとき、子どもの性自認がわからない以上は、いかにも男/女といった名前で苦労することのないようにと思い、どのようにも取れる名付けを考えた。
世の中の、性別の枠組みコテコテの各種コンテンツに辟易し、生まれてくる我が子には分け隔てなく与えてみよう、その中で好きなものを選んで行ってもらおう。そう思い、実行してきた。

しかし、蓋を開けてみると、彼はとても「少年」なのです。
「男児」というのか。
ともかく、絵に描いたような「わんぱく坊や」。
赤ちゃんの頃から、本当に何を好きになってもいいようにと所謂「男の子向け」「女の子向け」なんでも見せて一緒に楽しんできたつもりなのですが、どうにも強いものが好き。

「強い・かっこいい・早い」が褒め言葉。
生き物好きから始まり、2歳に入って恐竜ブーム。3歳からウルトラマンや仮面ライダーがすごい勢いでブームになりつつある。
服は推しを見に纏うスタイル(そのため恐竜柄しか着ない。強そうである方が好ましいよう。)
キリッとポーズを決めたり、大声で吠えて遊んだり、戦いごっこが好き。
「ぼくにまかせて!」「へんしん!とぉー!」「ベー!がおー!」
などなど。

いかにも女の子向けに作られた、メイクや着せ替えのゲームも好きだけど、何していても沸き立つ少年感。

ただ、ちょっと面白いのは、料理についての認識。
我が家は主に夫が家事全般をこなす。(私は主に育児)
そのため、父=ご飯を作る担当というイメージが強いらしく絵本や映像などでたまに料理に不得手な男性が出てくると「???」といった様子の息子。
もちろん、母も料理を作れるとは思っているようではあるのだが、「ぼくが大きくなったら、ママはのんびりしてて。パパとご飯作るから。」とのこと。母に甘い。
大人は料理をできるものだし、男性がメインでするものだと思っていそうなところが我が家らしい。

我が子を育てていると、本当に「男の子」というのはあるのかもしれない、と思うようになった。もちろん後天的にインプットされていく「男の子らしさ」はあると思う。でも、先天的にもあるのだ、と今は思う。無論、個体差はある。でも、やはり傾向はある。
同じくらいの年齢の女の子を見ていると、協調性の高さに驚く。喋るのも早い子が多く、人と一緒に遊んだり、可愛いものが好きだったり、といった傾向がなかなかに顕著。
男の子たちを見ていると、そうでもない。
男女差は(無論グラデーションだとしても)、成長とともに形を変えていくのかもしれない。あるいはそうでもないのかもしれない。どちらにしても、経過を見守るのは私の人生において大変な幸福であり娯楽である。


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