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ブラウン管

名古屋に住んでいた頃、今もだけど、テレビが無かった。

見る気も無いので置いていなかった。

ある頃に付き合っていた彼女が、映画みられるしモニター位あった方がいいだろうと、家に余っていたブラウン管を持ってきてくれた。

どっちでもいいような気がしたが、このブラウン管には中々お世話になった。

こいつで何回も映画を見た。歩いて5分位の所のゲオに何度も通った。エロも見た。

画面の粗さで字幕が読めない事がほとんどだった。

リモコンが無くて、右上に「ビデオ」って文字が出たままだった。

縁の方の画像が切れた。

こいつを常用していると、時々実家や友人宅で最新のテレビを見ると、綺麗さとかフレームの薄さにびっくりした。

このブラウン管はいつでも、こいつの頃の昔の表現でDVDを見せてくれた。

引っ越すときに処分してしまったが、やはり、その時代のその丸っこいフォルムだとか、古いってだけなのにどんくさく見えてしまう感じとか、テレビ感みたいなものを愛おしく思ったりする。少し。

ありがとう。

また、会おうな!

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