見出し画像

オールタイムベスト         日本語ラップ  センチメンタル編

今回は「日本語ラップ」から3曲を選びました。

テーマを絞らないと選びきれないので今回は哀愁漂う曲という括りで選んでみました。

・YOU THE ROCK  / BACK CITY BLUES
個人名義だと2枚目のアルバムになるのでしょうか
「THE★GRAFFITI ROCK '98」に収録されているこの曲は"DUST IN THE WIND”使いの哀愁漂うトラックとYOU THE ROCKのラップとリリックの内容がとてもマッチしていて好きです。
本曲の「体育会サークルバリのエールを送る」という言葉、これは自分へのエールだと思い、いまだに聴くと色々考えさせられたり勇気づけられたりしています。
リリースされた当時は今とは比べ物にならないほどヒップホップ文化に触れる機会が少なくてラッパーでもDJでもない私からしても共感できるところが多くて大好きな一曲です。

・EVISBEATS feat 田我流 / 夢の続き
正直なところ”ゆれる"もトラックが高校生ラップ選手権に出場するラッパーの日常を紹介するVTRに使用されていて、それが高校生の日常を紹介するシーンともマッチしていて大好きなのですが今回は”夢の続き”を選びました。
PVは山梨の田園風景をバックに山梨出身である田我流がラップしているんですが、彼の地元愛も感じられる素敵な映像です。
以前仕事の関係で隣県の長野に住んでいたいたことがあるのですが、自然を満喫していた当時の思い出を懐かしく感じさせてももらっています。
この曲は心地よいトラックもさることながら田我流のリリックの内容含めてラップがとにかく気持ちいいです。
「映画やマンガあの小説みたいに蓄積した感性で世界を色付け」だとか
「どうやらこの世界は素晴らしいらしい考え方次第で日々是好日」だとか
好きなフレーズ盛りだくさんの一曲です。
田我流は詩人だと思います。

・RHYMESTER / ナイスミドル
RHIYMESTERのダーティサイエンスに収録されているこの曲。
同じアルバム内にセンチメンタルな一曲として”グラキャビ”もあるのですが、より感情移入しやすいという点でこの曲を選びました。
トラック自体はグラキャビの方が哀愁漂っている感じはするのですが…
この曲が初恋をテーマとしてHIP HOPを擬人化していてとても面白い一曲だと思っています。
中学生当時に出会った大人びたあの娘(HIP HOP)について2人がラップしています。
MUMMY Dパートでは特に擬人化されたあの娘(HIP HOP)の成長が表現されてるところが面白すぎて大好きです。
「大人びて見えた キミもコドモだったとは 気づかなかった」だとか
「キミはすったもんだ あって大人になって」だとか
世界観が鮮明に思い浮かべられるのが凄いなと思う一曲です。
宇多丸パートも同じテーマですが少し俯瞰した視点で過去を振り返っているように感じました。
「まさしく人生狂わした初恋 ハタから見ればほとんど自殺行為」とHIP HOPにのめりこんだ過去から現在に至るまでラップされています。
USでも決してメインストリームでは無かったHIP HOPと出会った頃をテーマにしたこの曲はリリックの内容の仕掛けや面白さ、2人のライミングなど魅力がたくさんです。
青春小説を読んでいる気にさせる一曲です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?