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飯舘村復興支援プロジェクト       『竹あかりワークショップ』開催しました。

2018.3.10  福島県の飯舘村で震災復興の一環として竹あかりのワークショップを開催させて頂きました。
きっかけは飯舘村で『いいたて雪っ娘かぼちゃ』を生産されている渡邊とみ子さんの『飯舘村で竹あかりを作ってみたい』と言う一言から始まりました。

渡邊とみ子さんとの出会いは、私が参加している団体で野菜ソムリエが中心となって東日本大震災後、福島の復興支援をしている『チームふくしま。』の活動の中で、とみ子さんのかぼちゃを使わせて頂くことになり、3年程前に福島市の避難先に会いに行ったのが始まりでした。とみ子さん達は震災前から飯舘村の特産品を作りたいと育種者の菅野先生らといいたて雪っ娘かぼちゃの栽培に長年力を入れてこられ、ついに商標登録という矢先に東日本大震災、そしてそれに伴う原発事故が起きて、飯舘村から避難を余儀なくされました。
それでも、とみ子さん達は雪っ娘かぼちゃの種を守りたいと避難先でも休耕地を借りて雪っ娘かぼちゃを育て続けてきました。何度かとみ子さんにお会いする中で、この種をずっと繋いでいきたいと言う想いに感銘を受けて、なんとか自分の住む場所でも出来ないかと、とみ子さんから種を譲り受けて2年ほど前から地元の農家さんに協力して頂き、今は葉山でも雪っ娘かぼちゃを育てて頂いています。

そんなとみ子さんと交流が続く中で、ちょうど一年前の3月31日から4月1 日にかけて福島県富岡町で行われた避難指示解除のイベントで、熊本の竹あかり
演出家 ちかけんさん達に出会い、彼らの活動にもkurumiとしてとても共感し、その直後の葉山のイベントでも奇しくも演出しに来て下さっていた事もあり、そこから彼らの活動を取材させて頂いたり、イベントのお手伝いを時折させて頂くようになって1年間ずっと交流が続き、とみ子さんの一言をきっかけにちかけんさんにお願いをして、この日のイベントが実現しました。

イベント当日は、前日までの雨予報も変わって晴天に恵まれ、ボランティアでスタッフさんも福島県内からだけでなく、なんと山形からも大学生達を中心に来てくれたり、予想以上にたくさんの方にご参加頂くことが出来て、私自身は
ワークショップに参加したことはあるものの、主催側としては初めてだったのと自分の地域で無い場所での開催でどのくらい人が集まるのかなど、少し不安もありましたが、ちかけんさんを始めたくさんの方にご協力して頂き、無事に開催することが出来て、ご参加頂いた皆さんにもとても喜んで頂いたので、
本当に良かったです。
因みに開催場所は昨年の夏に飯舘村にオープンした道の駅でした。

村内のあちこちには放射線の測量計が設置してあります。場所によっては
まだ数値の高いエリアがあるのも事実ですが、とりあえずこの場所はだいぶ
低くなっています。

この日はお子様連れのご家族のご参加もあり、老若男女、世代を問わず
みんなで楽しみながら竹あかり作りに集中していました。

またこの日の参加者の皆様にはとみ子さんの雪っ娘かぼちゃのスープも
ご提供頂きました。晴れていましたがかなり寒かったので温かいスープを
喜んで頂きましたし、本当に美味しかったです。(^-^)

飯舘村にはまだまだ除染をした土などが入っている汚染されたフレコンバッグが仮仮置き場として村のあちこちに置いてあります。その数はおよそ230万個だそうです。正直見るだけで気持ちが沈んでしまいます。。
昨年の春に飯舘村も帰還困難区域を除くエリアでは避難指示解除がなされました。だからご帰宅どうぞ。って簡単にはいかないです。
原発事故から7年が経ち、新しい場所で新しい生活が成り立っている人達もたくさんいます。一方でいまだに仮設住宅で帰りたいけど、ずっと長い間住まなかった家は傷んでしまったり、動物に荒らされてしまったり、修復や建て直しが必要なお家もたくさんあります。それでも自分たちの故郷を守りたい、出来ることなら帰りたいと頑張っている人たちがいます。それを奪う権利は誰にもありません。

私たちはこれを他人事だとは思わずに、まずは現状がどうなっているのか少しでも関心を持って行くことが大事なんだと思います。もしかしたら自分たちが次に同じ立場になるかもしれません。その可能性はゼロではないです。
日本にはたくさんの原発があります。それだけに限らず今は自然災害もどこで
何が起こるかわからない。大きな災害が起きた時にその地域のコミュニティは分断されてしまいがちです。私たちはこの大きな犠牲を伴っている災害から
きっと多くを学んで共有して行く必要があるのではないでしょうか?
いろんな状況を見て来た中で、どんな物よりもやっぱり大事なのは人の繋がりなんだと思いました。そんな繋がりをこれからも大事にしていきたいです。


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