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転校だったり、転勤だったりって嫌だよね。③

勤務先の異動。


入社2年目になる時、
人事異動の内示が出た。


正直、自分が異動になるなんて、
夢にも思わなかったけど、
当時、部長のメールを勝手に見れちゃうくらいに
セキュリティー甘々なパスワードに
していたご時世という事もあって、

悪い先輩が、そこから人事情報をゲットし、
内示の発表前に、自分が異動になるのはわかっていた。


ぼく、異動になるみたいです。


自分の部署で、一番好きだった先輩に、
それを報告したら、

「え?くるみいなくなるなら、私、やめよ」


なんてあっさり決断して、
その先輩は会社に退職届を出した。

あほなん?



洋服を販売する仕事をしていたんだけど、

売上勝負して、負けた方が、
明日、白のハイソックス履いてくる事!


みたいなバカげた事をしてくれる先輩だった。

接客は、2人とも真面目だった。


その勝負の際は、俺が勝ったのに、
先輩は、ああだこうだ言って、
結局次の日は、
白のハイソックスを履いてきてくれなかった。

っていうか、履いてきたらやばいタイプの制服だった。

その先輩の旦那さんが、
大の蛙キライで、携帯の絵文字ですら、
嫌がっている、というやり取りを聞いているのだけで、
楽しい休み時間を過ごせる先輩だった。

2人でタバコ吸いながら笑。



あいにく、異動先は、
建物の3つ上のフロアだったので、
そこまで、寂しさとかは感じなかった。


でも、大好きな先輩が辞めるのは、
とても、寂しかったし、切なかった。



振って、大泣き。


大好きな先輩、
とか言っておいて、

普通に彼女はいた笑。


社会人1年目で付き合っていたくるみだ。


その子の事はとても好きだったけど、
別れようって思って、
お互いの家の中間くらいの駅で待ち合わせして、


そこで、別れ話をした。


別れ話をしたのは、こっちなのに。


最後、泣いていたのも、こっちだった。


この時が初めてかもしれない。
大切な人に、ちゃんとお別れをしたのは。


その子が結婚する前に、

実は2人で飲みに行った。


その子は、神奈川に住んでいて。
結婚したら、旦那さんの実家がある、
広島に行ってしまうらしい。


懐かしい思い出話と共に、
程よく飲んで。


お店から駅までの道は、
ふたり、手を繋いで歩いた。


くるみは、

「わたし、くるみと結婚すると思っていた」

笑顔でそう言って、改札で別れた。



店舗異動。


社会人5年目の頃、

もうどこでもいいんで、
今の担当が飽きたので、
違う担当に異動させてください!

飲みの席で、
自分の直属の上司ではない部長へ懇願したら、


異動できた。


いや、思ってたところと全然違うし!笑


店舗の異動だったかーーー笑。



全然予想していなかったけど、
家から通える距離だし、
全然よかった。


むしろ、ゴミゴミとした街から、
セレブっぽいクリーンな街にある店舗に
異動になったので、
まるで別会社に入った気分だった。

ある意味、別会社だけど。


で、その時の異動は、
なんか不思議と寂しいとかは全然無かったし、

なんなら、店舗間での交流もあったので、
世界が広がった、くらいにしか思わなかった。


そんな異動はウェルカムだ。



つづく。

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