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鵜呑みにしてはいけない血液検査の基準値とは


この記事では【ヘモグロビン】を例に書いてみました。
同じ数値であっても、血液検査によって貧血に該当したり、該当しなかったりすることがあります。


その理由の一つは採血結果に記載されている【基準値】が検査会社によって違うからです。


一般的に検査結果の基準値の一部は「正常者の平均値±2SD」で表されます。


この平均値の管理幅は統計学的には全測定値の95・4%をカバーする範囲であり、全体の95%に含まれていない人を「異常」とする考え方です。



例えばある検査会社のヘモグロビンの基準値は

男性13.5〜17.5g/dl
女性11.5〜15.0g/dl

あなたの検査結果がこの数値の範囲内であれば

『この検査会社の基準範囲内』ということになり、『正常範囲内』とは限らないということです。この点に注意してください。



なぜこの基準値が検査会社によって微妙に違うかというと
検査会社ごとに独自にモニターを募り、その結果から「正常値の±2SD」を割り出しているから。


その検査会社の社員さんのデータの平均値を使っていることもあるようです。


実際に私が受けたA病院の血液検査の結果と、違う病院で家族が受けた結果を見比べてみましたが基準値は異なりました。




貧血は非常に見逃されやすい疾患です。
単に鉄分の摂取不足であれば鉄を摂れば解決する話ですが
貧血の原因には消化器官出血(潰瘍・癌など)が原因で貧血になっているケースがあります。


このような場合「なんかしんどいけど、基準値内に当てはまってるからとりあえず良かった☺️」では済まされないです。


少し話が逸れましたが
もう一つの基準値の問題。

ここに表示されている数値がモニターの平均値であることが分かったと思います。その場合「健常者の平均値±2SD」でなくてはならないですよね。


その検査会社のモニターや社員さんの中には
貧血患者さんも紛れ込んでいる可能性が大いに考えられます。健常者のみとは限らないのです。

実際生理時は貧血になる場合があるので、ヘモグロビン値の場合、性別・年齢・生理の有無までが影響します。有月経女性が多いなど、参加している人の条件によってヘモグロビンの基準値はいくらでも下がる可能性があるということです。


今回ヘモグロビン値を例に挙げましたが
日本バイオサイエンス学会による「鉄剤の適正使用による貧血治療指針」では以上のことを考慮した統計分析の結果


日本人のヘモグロビン値の正常下限は
男性13.0g/dl
女性12.0g/dl
が妥当であるという見解を出しています。



もし体調不良で悩んでいるにも関わらず、異常無しと診断された場合は
このように正常者の統計に基づく根拠のある基準値を採用していたり、正常値に詳しい医師がいるクリニックで検査することをオススメします。

栄養療法やオーソモレキュラーをメインで診療しているクリニックの医師は詳しい印象です。検索するとクリニックがいくつか出できます。


血液検査項目によっては自由診療適用の内容もあり費用が高い可能性もあるので予め問い合わせるとよいでしょう。



最後まで読んで頂きありがとうございました😊

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