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さよならシャボン(17) ベース

あらゆる物事には基本があるなんて、誰が決めたことなんだろう。

人に会ったら挨拶をしなくちゃいけないのはどうして?

挨拶ってなんなのさ。

他人は他人。自分は自分。

どうしてご飯を食べる前に『いただきます』なんて言う必要があるのか。

人が生きている中で当たり前にしていること。

それに対して『何故?』『どうして?』と尋ねた時に、答えられる人は一体どれくらいいるのだろう。

答えられる人は何て答えるのだろう。

僕は、無意識の内に築かれている『基本』の砦をぶっ壊してみたい。

『基本』に生きている人達は、それがなくなったとき、どうなるのだろう。

歩いてきた道が突然無くなって、そこから歩けなくなるのだろうか。

別の『基本』を探して右往左往するのかもしれない。

『基本』が無くなった人間の行動を観察したい。

それは一見、無法地帯に見えるのかもしれない。

しかし、その実は、それぞれが己の『基本』に従って生きているのなら、それは『基本』に従っているのではないだろうか?

自分の『基本』に従って、全員が異なる行動をした時、『基本』はどこに存在するのだろう?

でも、僕のこんな考えも、奇人変人の『基本』なのかもしれない。

そう考えるとおかしくなりそうで、僕はそこから飛び降りた。

基本





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