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『spring』読書感想文

以前読んだ、『蜜蜂と遠雷』のように、描かれている世界のことを知らない人でも、読んでいるとその映像が鮮やかに浮かんでくる作品でした。

以下、ネタバレも含みますので未読で知りたくない方はスルーして下さい。

読み始めてすぐに気になったのは、ページ左下のシルエットのイラストでした。

そこで頭に浮かんだのが、昔、教科書の隅に書いていたパラパラ漫画です。
(よい子はそんな真似をしてはいけません。)

パラパラ漫画には違いなかったのですが、子どもの遊びとは次元が違う、完成度の高いものでした。

すごい、ブラボー!!

思わず感嘆の声をあげてしまいましたよ。

バレエの世界は少女漫画の影響で憧れていたこともありましたが、厳しい世界だということも子ども心にも感じていたので、自分とは住む世界が違うんだと認識していたものです。

主人公のHALは、誰もが羨む天才ではあるけれど、天才ゆえの苦悩もありつつも向上心に溢れた弛まぬ努力を重ねて、一つひとつクリアしながら高みへと昇っていく。

見るものを感動させるその演技は読んでいる側にも感動を与えてくれました。

努力の先にある成功は、素晴らしい…。
凡人の私でさえ、ぼやぼやしてはいられないよッ!ちゃんと頑張らなければ…と刺激も与えてくれた一冊でした。




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