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俳句 いつか花見る人も

   十薬は匂いの使者を先ず寄越し

   坂道の縁を踊るよ踊り子草

   
 十薬(ドクダミ)は ほんの小さな葉が地面にへばり付いている頃から それと気付かず触れただけで あの独特の匂いを発します。あら、何処と探すと下草に隠れた若い葉をみつけました。
 漢方薬で売られているくらい 役に立つ薬草

 坂道の途中 道の縁に踊り子草が群生している場所があります。昔 この坂道の上に小さなアトリエがありました。その画家の方が植えられたのでしょうか。 主亡き後も 花は代変わりしつつこの場所を守り 主を思い出すよすがとなっています。此処に来る度に思い出す言葉があります
 
「天地にまかせて種をまきおけば いつか花見る人もあるらむ」木下尚江 (鶴見俊輔の随筆「思い出袋」)
この言葉の真意はまた別にあるのでしょうが、暗喩としてではなく 言葉通りに受けとめて 好きな言葉です

写真は 十薬の芽ばえた若葉
    花も楽しみです 十字の白い花弁の中心    
    に黄色い蕊がある特徴的な花ですが
    匂いも強く 好き嫌いが別れるようです
          
       

   


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