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『天井美術館』

『天井美術館』、まずは古いものからスタートした。

古い日本の建築とくれば、わびさびvs豪華絢爛。やっぱこの二極の頂上争いかッ!?と思ったのですが、そんな単純じゃなかった笑
詫びにしては派手、かといって絢爛とも違う気が・・・・みたいなものもあるのである!
たとえば京都市下京区『角屋』の扇柄天井なんかがそう。大胆かつ圧強めのモダーン風味。地味派手が混在する個性的なデザインが物っっ凄印象的。
「なんだこの天井はっ。いったいどういう建物!?」と思ったら花街の揚屋建築というジャンルの建物であった(揚屋=『太夫や芸妓を呼び、遊宴をひらいた場所のこと』)。

なるほど納得。それでこれかーー。

京都的な価値観で金ぴか極彩色がどう受け取られるのかはわかりませんが、少なしこの天井図案にOKを出した施主さんは単純でわかりやすい派手さを求めるタイプじゃない気がする。「派手でも地味でも無難な中間値でもなく、ガツンと一発、お客様の心に非日常のインパクトを刻み込めるようなモノをお願いね!」みたいな注文だったのではないか。
こうやって後世の写真集に取り上げられるくらいだ。きっと当時から大評判だったに違いない。

この天井作ったひと凄い。


で、この後は。
時代が進むとともに独特な和洋折衷天井や、「ヨーロッパがすっごい好きなんですね?」みたいな洋風しか勝たん!系天井などが現れはじめる。
そして更に更に。現代に寄ってくるにつれ、私の筆力・審美眼では到底表現不能な強烈ラインナップがジャカジャカと展開。

個性のカオス。


*****

写真集って楽しいな。
昨日借りてきたのは全部みてしまったから、もうちょい追加で借りてこようかなあ。
・・・・おやおやっ。これはもしかして写真集ブーム到来か。


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