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オンラインとオフライン

 新型コロナウイルスの流行終息の気配が見えず、ウィズコロナ・アフターコロナなどという言葉が出てきたようにパラダイムシフトが起こりつつあります。
 例えば、私の会社はリモート対応がかなり進んだので、最近は外部のお客様との打ち合わせだけでなく社内ミーティングや面接でもZoomを使っています。
 昨年、受講したビジネススクールでの講義がほぼZoomで行われたことから、このツールを使いこなせたらビジネスミーティングのありかたや東京以外のお客様への提案が変わってくるなと感じていたのですが、まさかこんな形で一気に広まるとは思っていませんでした。

 そんな今までにない事態に直面している今日この頃ではありますが、色々と学びが多いことから、楽しく参加している「マーケリアルサロン」の「コロナ危機をサバイブする視点とは?」というテーマの対談をZoomで聞いていました。で、その中で「コンテンツのオンライン化」というテーマでトークしている場面を聞きながらずっと1つの事を考えていました。

「オンラインとオフラインのそれぞれの強みって何だろう」

 私は9年くらい、通販・ECの仕事をしており、そこで「EC(オンライン)の強み」と「ECから見たリアル店舗(オフライン)の壁」を感じながら、いろいろな施策を立案していました。その経験上、この要素に関してはオンラインでは出せないと思っていたものがあります。それは…

匂いと温度と触覚と生の音。そして、それらと現場が相乗効果を起こして生み出すライブ特有の空気感です。

 私は事務機器をメインに担当していました。ラミネーターを使った時の匂いや温度だったり、タイムカードの厚みや電卓のキータッチだったり、シュレッダーで紙を切るときの音などはスペックとして記載することはできても、お客様に実際に動いているところを見せて実感していただくことはできません。実際の性能だけでなく、そういった五感で感じる部分もお客様にわかりやすく提供する難しさ、みたいなものを感じていました。

 一方、オフラインにないオンラインの良いところは

距離とスペースの制約がほぼなくなることです。

 ECの強みはリアル店舗に行けないお客様でも現地に足を運ばずに買い物ができ、リードタイムを経れば欲しい品物が目の前に届く。売り手側としては、陳列棚に縛られない多種多様な品ぞろえができる(実際は倉庫のキャパがあるし不動在庫も発生させられないのでそんなに容易ではないのですが)この辺りはオフラインならではの強みです。

 このような感じでオンとオフそれぞれに独自の強みがあるわけですが、コロナウイルスによるパラダイムシフトで、リテール分野にとどまらず、今後はあらゆるビジネスでオンラインのコンテンツが増えていき、レベルの低いものは淘汰されていく流れになるでしょう。

 そこで差別化を図る大事なポイントはお客様(コンテンツの受け手)に「ライブ特有の空気感」以上のものをどうやって提供するかなのではないかと私は考えています。
  そういえば、今日Zoomキャバクラは流行るか、なんて話も出ていましたが、事前にルームフレグランスや嬢が使ってる香水と同じやつを共有したらより雰囲気出るんじゃないかな、みたいな感じです。

 なんにせよ、これから恐らく誰も経験したことがない状況になっていくと思われます。あらゆる事のオンライン化をはじめ置かれた状況に対応していく力をつけて、センスを磨き続けなくてはならんなと再認識をしました。

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