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【随筆/まくらのそうし】 カタバミ
カタバミの種が、パチパチ弾けるのが好きである。
土のない砂利にもコンクリートにも、よく咲く小さな黄色い花の、種は小さなオクラのようで、それが熟すとパチパチと、跳ね飛び、種を蒔くのである。
そうして種をまき散らすのは、ホウセンカこそ有名どころ、しかしこちらは花壇にしかなく、理科の教科書に載るから有名というだけの話で、カタバミの身近さには敵わない。
パチパチ、熟した鞘で遊び、未熟な鞘を待ちきれず、中を裂いてはこれが種かと、覗いてみるのが学びであって、いくらホウセンカが弾ける絵を見ても、上辺だけのことだろう。
それにつけても、小さな小さなカタバミと、ホウセンカでは派手さが違い、弾ける種の迫力も、後者に軍配が上がること、間違いはないだろう。
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