本当にお世話になった最高の先輩『ツヨシっ！』さん。

今日（2023/12/05）をもって、俺の尊敬する先輩『ツヨシっ！』さんが活動休止する。

『ツヨシっ！』は俺の師匠『モチダ・ポ・ソフィ』さんと、その相方『ノディ』さんによる女芸人コンビである。

芸歴は俺より約4年上なので大体7,8年くらいだ。
養成所の頃からコンビを組んでいるので、かなりの長い期間2人は一緒にいたことになる。

どれだけおもしろい人でも、売れている人でも売れていない人でも解散してしまうのが芸人の世界だ。

お世話になっていた後輩としては本当に寂しい気持ちだった。
でもだからといって、先輩の考えぬいた決断を俺の感情で止めるわけにもいかない。

ポ師匠は芸人を続けるらしいが、ノディさんの方は芸人も辞めてしまうようだ。
こんなに面白い人が辞めてしまうなんて、というとても悲しい気持ちになった。

ポ師匠には個人的に、俺が上京してすぐのバイト先でたまたま同じになった時からずっとお世話になっている。

そこからは芸人の先輩としてだけではなく、社会経験的なこと、礼儀、マナーなど、当時まだ19歳で社会を知らなかった俺は色んなことを教えてもらった。

だから俺はモチダさんを師匠と慕っているし、これから先も俺にとってはずっと師匠である。

ただ、お世話になったのはポ師匠だけではない。

俺は養成所を卒業してから事務所に入らずフリーで活動しているので、直属の先輩という存在がいない。
特に若手の頃は事務所に入っていれば、事務所ライブや先輩のライブの手伝いをやらされたりして主催の仕方やライブ運営の仕方を理解していくのだが、俺はそういった経験も全く無かった。

そういう経験をしてライブ運営について学びたかった俺は、ポ師匠にお願いして何度かツヨシっ！さんの単独ライブやユニットライブのお手伝いをさせていただいた。

全く手伝いの経験も無い上にADHDでポンコツの俺は、正直全く役に立たなかったはずだ。
だがそれもポ師匠はわかっていた上で、俺の経験のためにも手伝いをさせていただけたのだと思う。

俺は勉強のために手伝いを志願させていただいた立場なので手伝い代なんかは要らなかった。
だが、ノディさんはそんな俺にも
「ごめんね少ないけど🙏」
と言いながら手伝い代まで渡してくれた。

本当に優しくて、後輩想いの先輩方だった。

ツヨシっ！さんが単独ライブを開けば100人以上お客さんが入る。

俺はまだ何組も芸人が立つステージでお客さんは数十人。
場所によっては片手で数えられるほどしかお客さんがいないところでネタをやることもあるくらいだ。

ツヨシっ！さんの手伝いをしながら、ネタ中袖から客席を観ていた。
俺も自分のコンビだけでこれだけのお客さんを集められる芸人になりたいと、本当に憧れた。

かっこよくて、憧れを抱いた先輩方でもあった。


単独ライブの幕間映像にモチダ軍団として出演させていただいた事もあった。
（幕間映像というのは、ネタとネタの間にある準備時間中に流す数分の動画のことである。）

俺はコーナー的な平場をその時初めて経験した。
正直当時の自分は実力不足で全く面白いことが言えなかったが、ノディさんに良い感じにツッコんでもらうことでかなり救っていただいていた。

俺もツッコミ芸人ならノディさんのようなことができるようにならないと、とその時思った。

ノディさんは身近で目標とする先輩にもなった。


そうやってツヨシっ！さんに関わらせていただいているうちにツヨシっ！さんのファンの方からも認知されるようになったりもした。

今でこそライブにもある程度出ていて少しずつ地下ライブのお笑いファンの方には認知されることも増えてきたが、数年前は殆どライブに出ていない時期もあった。
そんな時も俺のことを認知してくれて、応援してくれる方々ができたのもツヨシっ！さんのお陰である。

俺にとっては1番身近でお世話になって、優しくてかっこよくて、憧れて、全てにおいてお世話になった先輩方だった。

解散はやはり悲しく思うが、本人たちが前向きに考えているならそれは素直に応援するのがお世話になった後輩の役目だ。

これからもポ師匠にはずっとお世話になるし、ノディさんとは陣野さんと3人で競馬場に行きたい。


最高の先輩ツヨシっ！さん。
本当にお疲れ様でした。

おしまい。