もし芸人の給料が年俸制だったら。
プロ野球はオフシーズンになり、現在は各球団で契約更改が行われている時期だ。
活躍した選手は年俸〇〇万アップ、活躍できなかった選手は〇〇万ダウンと日々報道されている。
今年の実績を当てはめて、自分だったら年俸アップしてるかな、と想像してみようと思う。
まずは入団1年目。
アマチュア時代にハイスクール漫才準決勝、鈴鹿高専で俺が一番おもしろいグランプリ準優勝等の実績をあげる。
その後入団テスト(養成所オーディション)を受け、無事合格。
ドラフト下位で指名を受ける。
二軍戦(養成所)で優秀な成績を残し、一時は期待されるも、コンビを解散してしまう。
しかし一応少しは実績は残したということで戦力外通告は免れ、現状維持の査定を受ける。
来年からは新たな相方(今の相方)と頑張っていくことに。
500万→500万ー
2年目。(芸歴一年目)
今年は二軍戦(地下ライブ)で活躍して一軍昇格を目指すぞと意気込んでいた矢先、コロナが蔓延る。
ライブ規制によりシーズン序盤は二軍戦が無かったが、終盤には少しずつライブ規制も緩和されて開催されるようになっていった。
二軍戦では何度か入賞したり、先輩から衣装を褒められたりする。
主に練習に取り組む一年となったが、終盤には来シーズンへの希望を見せた。
球団からは期待を込めて僅かに年俸アップ査定を受ける。
500万→550万△50万
3年目。
二軍戦にもお客さんが入るようになってきた。
春季キャンプでは相方からの要望により、漫才からコントへコンバートする。
シーズン序盤は地下ライブで何度か入賞し期待されるも、終盤はシュール路線を目指して結果が出なくなっていく。
余りにもすべりすぎて鼓膜が破れたのかと勘違いした結果、故障者リスト入りすることになる。
球団社長からは来シーズンはしっかり怪我を治してくれよと労いの言葉をいただくも、年俸はダウン。
550万→500万▼50万
4年目。
コロナの影響は殆ど無くなり、二軍戦は通常通り開催されるようになった。
二軍戦(地下ライブ)ではそこそこのウケるものの、期待されて出場した一軍戦(キングオブコント)ではさっぱりの結果に終わった。
シーズン終盤に相方が病んでしまい、本格的に故障者リスト入りする。
約3ヶ月の間、相方は二軍戦には出場できずリハビリに打ち込むこととなった。
俺は個人的に友達とYouTubeを始めるも、あまり伸びず撤退した。
球団社長からは、来年活躍できなければ厳しいと叱咤激励の言葉をいただく。
年俸はもちろんダウンだ。
500万→440万▼60万
5年目。(今年。芸歴では4年目。)
相方は無事トミージョン手術を終えて、元気な姿で戻ってきた。
自分たちの適性を考え、春季キャンプでコントから漫才に再コンバートする。
二軍戦では今まで以上に長打力を発揮し、少しずつ結果が出るように。
しかし満を持して挑んだ一軍戦(M-1)では、俺がネタを飛ばしまくり、無事敗退。
コイツはずっと二軍の帝王で終わるのだなとファンからも見切られてしまう。
オフシーズンには球団社長から戦力外を受けることになるだろう。
俺は現役続行を希望し、トライアウトを受験するが、どこからも獲得されることはなかったのだった。。。
シュミレーションした結果、年俸制の場合は今年でクビだった。
だが、現実の芸人はそうではない。
実績が無くても名乗るだけでプロ入りできるし、何年間結果が出なくてもやる気があれば現役続行することができるのだ。
プロ野球選手と違い、プレイヤーとしての寿命も長い。
キングオブコント2023を優勝したサルゴリラさんは今年44歳になる世代だ。
そう考えるとまだ24歳の俺は、少なくともあと20年は猶予があるということになる。
プロ野球選手と違い、活躍するまで給料は殆ど貰えないが、その分クビを切られる事もないのは安心できる。
来年はせめて想像上くらい年俸アップできるように頑張ろう。
おしまい。
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