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人生初の山登り。

やったことがない事はなんでもやってみたい。

そんな俺は今日人生で初めて山登りをした。

とはいっても今回は流石に本格的な高い山ではなく、初心者向けの高尾山である。

俺は上京してから運動を全くしていないので、かなり足腰には不安があった。
だが高尾山では最悪ケーブルカーとリフトを使えるというのも良いところだ。

さらに高尾山口という駅は京王線の端っこにあるので、最寄りの仙川からは遠いが1時間くらいかければ乗り換え無しで行くこともできる。

到着してまずふもとのケーブルカー乗り場に着くと、焼き栗やまんじゅう等の食べ物やお土産屋さんがあった。

しかし、そんなものよりも俺の目当ては喫煙所だ。

俺の下調べした情報によると、山を登り始めるとどこにも喫煙所がないのである。
まあ山火事になったら大変なのでそれは仕方ないことだ。

そこの喫煙所は紅葉が綺麗で、山から降りてくる冷たい空気も美味しかった。
もはや高尾山に登らなくてもこの喫煙所だけで価値があるだろう。
喫煙者の方には是非行ってもらいたい場所だ。

最高の喫煙所。

毒の煙をたっぷりと肺に入れて堪能した後、山を登り始めた。

最初の200メートルくらい歩いた頃。

もう俺の足は限界を迎えかけていた。

あまりにも坂道の角度が大きすぎたのだ。
俺は自分の想定が甘すぎたことを後悔した。

しかし体育会系芸人のポ師匠からは
「アンタ、ケーブルカーとか絶対使っちゃいけんよ!軟弱者は嫌いじゃけえ。」
とキツく言われているので歩きで頑張るしかない。

途中のベンチで休憩を挟みつつ、息も絶え絶えになりながらもなんとかふもとから繋がっているケーブルカー乗り場の所まで来ることができた。

この辺。

そしてこの地図を見て俺は絶望した。

こんなに頑張ったのに、まだ3分の1くらいしか進んでいない。
しかも頼みの綱のケーブルカーはここから先に運んでくれないのである。

一旦考えることをやめ、飯を食うことにした。

その辺りは休憩スポットになっていて、団子やまんじゅう等のお菓子や、蕎麦屋とラーメン屋もあったのだ。

蕎麦屋に入り、テラス席に案内してもらった。

美味しい蕎麦を食べながら紅葉を見渡し、『この絶景が山登りの良さなんやな』と登りきっていないが大体理解した。

高尾山『十一丁目茶屋』

もはやこれ以上登らなくてもいいかと思ったが、流石にここで引き返している人は誰もいなかった。
ポ師匠に怒られるのも嫌なので仕方なく登ることに。

地図的にはここから3分の2はあるので自分の足が心配だったが、意外とここからはあまり大変ではなかった。

距離的にはそれくらいあるのだろうが、ここから先には神社があったりして勾配があまり急ではなかったのだ。
さらに神社では大吉を引けたので気分も良くなり、神の力で自然と足取りも軽くなった。

山頂で近くにいたおばちゃん集団に写真を撮ってもらい、その後すぐ下山することに。

登りより下りの方がしんどいというのが通説らしいが、流石に盛りすぎである。
下りもお尻の筋肉にくる感じはあったが、流石に登りの方が確実にしんどいので初めて登る方も安心して下山してほしい。

今回は初心者向けの高尾山なので普通に楽しむことができた。

"やった事はないが、多くの人に楽しまれているもの"は、実際にやってみるとやっぱり楽しい。

それだけの魅力があるからそれだけ多くの人に愛されているということなのだろう。

これからもっと高い山に登ってみるかどうかは検討の余地があるが、高尾山くらいの山なら行ってみたいとは思えた。

山登りもいいな。

そんなことを思った後に、またあの喫煙所で吸う煙草が結局今日のMVPであった。

おしまい。

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