おでこが広すぎる。
俺は昔からおでこが広い。
少しずつハゲてきておでこが広くなったわけではなく、本当に昔から広いのだ。
だから、ハゲてはいない。
確かにうちの家系は父もお爺ちゃんもひいお爺ちゃんも代々ハゲている。
でも俺は昔からおでこが広いのだ。
決して、ハゲてはいない。
久しぶりに実家に帰ると毎回
「アンタまたおでこ広なってない?ハゲてきとるやん!」
と言われるが、そんなことは無い。
俺は昔からおでこが広いのだ。
本当に、ハゲてはいない。
将来的にはハゲる可能性は高いだろうが、その時にはもっと医療も発達しているのでなんとか治療で生やし続けることもできるはずだ。
なので将来的にも、ハゲてはいない。
ハゲていないとはいえ、おでこが広すぎるのも困ったものだ。
似合う髪型と似合わない髪型がハッキリしてしまう。
下手に前髪を作ろうとすると前髪が浮いてしまうし、その隙間から広いおでこが見えた時は本当にハゲに見えるのである。
おでこが広い人は対策が必要なのだ。
まず俺は昔から、逆に前髪を上げている。
その方が「おでこが広いだけです。」で言いくるめやすいからだ。
他にも去年ヘアドネーションをして髪が短くなった時は初めてセンターパートにしてみた。
センターパートはおでこが広い人とはかなり相性が良い。
両サイドの生え際が隠れることでハゲを隠すことができるのだ。
まあハゲてはいないが。
ちなみに今は髪がだいぶ伸びてきたので、髪を後ろで縛っている。
前述した通り見た目的にはこれでいいのだが、この状態には大きな欠点がある。
それは生え際へのダメージが大きいことである。
縛られている時は常に後ろに引っ張られ続けている状態なので、生え際にかなり負荷がかかっている。
つまりこの状態を続けているせいで生え際の毛が少しずつ抜けていき、本当にハゲる可能性が高まるのだ。
これは大きな欠点だが、ロン毛である以上は仕方ない。
俺は自分の毛根を信じているので気にしないが、信じきれない人はやめた方がいいと思われる。
あと、セットするのがめんどくさい時は帽子を被ることも多い。
帽子はもちろんおでこの広さを隠せる。
おでこが広い人にはかなり助かるアイテムだ。
俺は帽子を結構持っていて、その日の気分やファッションで使い分けている。
だが、最近聞いた話によるとずっと帽子をかぶっていると蒸れてハゲやすくなるらしい。
これが本当だとすれば、俺は1番信頼していた仲間に裏切られたことになる。
ハゲと言われないために被っている帽子がまさか、ハゲを促進させるだなんて。
そんなわけ、無いよな。
玄関にぶら下げている帽子達に目をやると、なんだか気まずそうにしている。
そうか、悪気はなかったんだな。
少しでも疑った俺はどうかしてたよ。
帽子は帽子なりに、俺のハゲを隠すために頑張ってくれていたんだな。
そうだよな、帽子。
帽子「いやそもそも僕たちはハゲを隠すためではなく、日除けのために作られています。」
ぼ、帽子が喋った!!
おしまい。
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