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ドッグズ・ドック。

やぁ、いらっしゃい。いつもお疲れ様。ごゆっくりどうぞ。

もう寒いといってもいい時期になってきたね。
随分厚着になってきたんじゃないか。

朝晩と昼の寒暖差が激しいこの季節さ。
油断でもしようもんならすぐに寝込むことになる。油断大敵だよ。


ペット整体。


以前、ペット産業のお話。特にペット火葬についてのテーマを記事にした。

現実問題、ここ10数年。
日本のペット産業の市場規模は増大の一途を辿っている。

一人暮らしで、生活に潤いを求めてペットを飼うと言う事例も少なくない。
私も当てはまるのでよく分かる。

また、昨今では出生率の低下も相まって家族数の減少は著しい。
社会問題にまで発展しているが、解決の糸口は未だ無い。

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その反動もあってか、主に家庭内で飼育出来るペットを持つ核家族世帯はこれからも増えていくものと予測される。

そんな中、ペット自体を購入することや、
エサやおもちゃ選びに市場は広がると予測される。

中には珍しいニッチ産業も徐々に、頭角を現していくものもある。

今回はそんなペット整体業界のお話だよ。

整体歴30年。


T氏はとある郊外の住宅街付近にある整骨院のオーナーさん。

開業23年で、整体歴は30年というプロフェッショナル。
アナログな業界とはいえ、年齢の割には結構柔軟な思考を持っている。

知り合ったのは5年前くらいかな。

結構前の記憶があるけど、セミナーで話していた後にアポイントになって足を運んで話したらすんなり契約してくれた。

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地元が近く、年齢は大きく離れているけど、T氏の奥さんの高校が私と同郷ということで地元の話をしている内にとりあえずものは試しだということで、WEB周りのお仕事をいただいた。

思えばあの頃はいい時代だったなぁ、なんて5年前の事を随分昔に思う。

何だかんだ、結構色々とやってくれたんだよね。T氏。

高額自費診療。


T氏も偏屈なところがあって、保険請求の診療は交通事故治療以外は受けたくない。という意向の持ち主だった。

受けたくない。と言われてもなぁ・・・っていうのが恐らく近隣の患者さんの思いかと思われる。

とは言え、T氏の言い分も一理あってやはり保険請求だと見れる範囲も限られており、月初の請求業務が大変になる。

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しかも薄利となり、患者さんが多くなるとワンオペでは収益ポイントの逸失が想定される。

振り切った経営方針ということで、オール自費診療。
患者さんの体の調子をヒアリングし、しっかりと整体を行う。

長ければ1時間程の施術を行うことになる。いつも12時に訪問していた私はよく11時からの患者さんの対応待ちを応接で過ごす事があった。

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ただ、当時は良かったんだけど早い段階でコロナが始まり、世の中パンデミックに陥ることになる。

高齢も多く抱えていたため、患者さんの通い控えが顕著に目立つようになる。

T氏は窮地に立たされた。

非接触型ビジネス。


T氏から相談を受けて、整骨院だけでは少々厳しい状況。

ということで、当時流行っていた小規模事業者持続化補助金という制度を使って、何か違うビジネスで収益源を違うところで取れないかという話。

そのころはコロナ特別型という、非接触かつ新規性の高い投資に対して補助が入る便利な制度が流行っていた。

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しかも採択率も高く、当時聡い小規模経営者はせっせと申請をしていたことだろう。

そこで整骨院とは似て非なるジャンルということで、ペット整体をオンラインで指導するというものだった。

T氏は犬を二匹飼っていて、動物の血流や筋肉のこわばりなどにも精通していた。
基本的には東洋医学寄りの診療方針ということで、体を温める、血流を促す、重いものを持つ時はしゃがんで腰から持ち上げる。

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等々、負担をかけず、予防をするという考え方が非常に強い。

肩が痛い理由が、足の先に原因があるなど体の構造に対しても熟知しており、それは犬でも同じこと。

動物にも動きにクセがあれば、そこからコリになることだってある。

グイグイ押し付けるような事はせず、あくまで付け根から優しく先端に向かって撫でるような感じの施術だった。

不条理世の中。


結果として、持続化補助金の採択には至らずに終わる。

T氏は愕然とした感じで、コロナ禍を耐えながら過ごしていた。
ただ、私としては別にオンラインでやるのなら別に費用なんてかけなくても出来るんじゃないと、一応提案する。

SNSや動画を使ってフォロワーを獲得し、最終的に公式LINEに集めて定期的にウェビナーで会員を募っていく。

まぁ、言ってみればダイエットや美容とかでおなじみの王道のビジネスモデルなんだけど、要は同じことかなということ。

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T氏的には乗り気と言えない雰囲気だったけど、重くなった腰を上げて一応動画を出してSNS発信をする。そのお手伝いをするという業務。

正直、実入り少なく苦労も多いお仕事だった為、経験にはなるもののモチベは微妙に上がらない感じだったね。

ただ、動画は結構数字がよく、コメントでペットの健康関連の質問などは沢山きていた。反響あんじゃん。

その前にT氏は燃え尽きた。笑

これから。


成約をコンバージョンに置くならば、会員、コメント、フォローなどはその過程におけるマイクロコンバージョンとでも言ったものか。

まぁ、思い描く予想図がちょっと曖昧だったね。

私もノリで付き合った部分もあって、ちょっと深く考えて練り込んだ方が良かったかななんて今更思うところもある。

ペット寿命を延ばすという部分は需要ありそうだけど、結構無料でありそうなノウハウな気もするし、不定期な指導では会員にはならないなぁと。

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市場規模を測るべくもなく、そこまでの産業に成長していない理由もそれなり裏があるのだろう。

ただ、T氏も自分のビジネスということでもう少し熱量があっても良かったかもしれない。

SNSや動画などの依頼って、結構丸投げが多い。
業者の立場としては、熱量を失って費用を気にするようになったクライアントの相手は厳しいよ。

契約は終了。今でも細々と低空飛行で営業しているそう。
何事もやるなら本気で取り組む姿勢が必要というお話でした。

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