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一四零の庭苑 1巻 完結

1,000
X(旧Twitter)で毎日書いている140文字以内の短い詩たちです。 全1000話の第1巻となります。 マガジンのタイトルの意味は、X(旧Twitter)で140文字内で書いて…
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#人生

詩「いつだって遅くない」

人生、何時だって遅くない 遅くはないんだ 君にやりたいことがない 今はのんびり行こうじゃないか なになに、君にはやりたいことが沢山あるのか 脅す訳じゃぁないが、人生は長く短い どっちなんだよ! などと吠えるな 人生は何時だって君のもので 何を始めるのも遅くはない

詩「笑顔」

貴方の笑顔を見せて下さい 私の笑顔も見て下さい どうですか? 笑顔を見ると 眩しかった 嬉しくなった 釣られて笑った 楽しくなった 目が離せなくなった 好きになった 愛おしくなった 守りたいと思った 一緒に笑いたいと思った もっと笑って欲しいと思った ねえ、笑顔て凄くない?

詩「何が遅いの?」

遅い? 何が遅いの? あの子と比べるの この子と比べるの 誰と比べるの? かけっこするの? あの子とこの子と、それから君とでよーいドン! 足の速さはしょうがない でもさ、君の好きに遅いとか早いとか? 人生に遅いとか早いとか? そんなことは神様だって決められない

詩「道」

僕は道を行く それはそれはとても遠い道 人生の道 辿り着けば僕は死ぬ道 長いな諦めようか 辛いな立ち止まろうか 苦しいな座ろうか 歩けなくなったらどうしよう そんな道 嬉しいなジャンプしよう 楽しいなステップを踏もう 幸とも出会った そんな道 僕は道を行くよ この先を行くよ

詩「道」

道は歩いて行くものです 道は作るものです 私が作った道は私が歩きます 君が作った道は君が歩きます けれどもたまに交差してお互い顔を見合わせて共に手を取り歩くのかもしれません けれどもその手は離す時が訪れて別れて一人進むかもしれません それでも続く道は歩いて行くものです

詩「強がれ!」

強がれ君胸を張れ 大きく肺に空気を入れて声を張れ 拳に力を込めろ 強がれ! 虚勢? はったり? 上等じゃないか! その気概を見せつけろ 強がれ君! それは踏み出す一歩かもしれない それは分かり合える合図かもしれない それは君が前を見た未来の風景だ 君よ見せつけてやれ

詩「奪うもの」

ねえ……私、星空を見上げているの 首が痛くなるくらいにさ ずっとずっと顔を上げて 泣いてなんかいない!目から零れるものなんて知らない ただね、知らないけれど、ね? 頭の中がぐしゃぐしゃで顔もくしゃくしゃで みっともないて分かっているの 貴方の温もりがもうすぐ消える 病

詩「愛について」

愛について狂おしい程に考えて感じて 自分の中の熱い炎にやかれて我が身をよじり抱きしめる 鏡に映るそれは見ない どんな姿が映っているのか想像だに恐ろしく耐え難い 心の深海では己のそれを知っている 愛について人は一人分の答えを持っている

詩「人生」

あっちにふらふら こっちに…… 道草寄り道回り道 上機嫌でスキップをして 胸を張って堂々歩き たまに肩を萎ませて俯き足取りは進まない 「人生てこんなもの?」 大袈裟に思って たまに軽く鼻歌歌って 喜怒哀楽が降り懸かり あんなこんなの繰り返し 人生とは? まあ今日も行こうか

詩「歩く」

歩いてみようか そこまで 歩いてみようか あそこまで 歩いてみようか もう少し先に行ってみよう 人生てこんな感じかなと思った

詩「歩み」

歩みを止めた 僕はその場に座り込んで泣いた 声を上げた 嗚咽を漏らした 両の拳で地面を叩いた 立ち上がれないと思った 目の前に影が落ちた 影が落ちて君が手を差し伸べた 僕はその手を掴み、嗚咽を漏らしながらも立ち上がった 半歩 そして半歩 また半歩 小さな歩みを僕は進めた

詩「ダイブ」

ダイブした夜の闇に 大の字に寝そべった天は濃い青深い黒 涙が出てきた 頬が熱い 目が熱くなるころに 意地でも天を仰いだ 両の手のひらで顔も覆わずに 夜の冷たい風が頬を撫でるころに 冷えた体を己の両腕で抱きしめて起き上がり 瞬き一つ天を見上げた 星がひとつ流れた

詩「おお神よ!」

『おお神よ!』 三文芝居を天に捧げる どこまでも青く澄み渡る空はそれこそ青く青く輝き ゆったりと流れる雲と雲は甘く柔らかそうで 身振り手振りとパタパタとする僕を見下ろす なんてぇちっぽけなんだ僕は ふざけて捧げた三文芝居 涙が乾く頃縋る気持ちから笑顔を呼んだ

詩「泣く」

人はね、泣かなきゃいけないんだ それが定め 泣いてこその人 涙を流してこそ人になるんだ なり振りを構うなんて半人前 大声で泣いてこそ一人前 その涙は必要な養分 その涙は必要な決意 その涙は必要な決別 その涙は…… 思いっきり泣きなさい貴方 そう今を込めて泣きなさい貴方