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#診療情報管理士 初めて知りましたが、今後大切な役割になると思います。

この診療情報管理士の話をつい最近前職の元上司から聞きました。

医療関係者以外で、どれだけ「診療情報管理士」という職種をご存じの方がいるだろうか。
日本診療情報管理士会のホームページによると「診療記録および診療情報を適切に管理し、そこに含まれる情報を活用することにより、医療の安全管理、質の向上および病院の経営管理に寄与する専門的な職業」と定義づけられている。1972年に日本病院協会(現・日本病院会)がその養成を目的として2年間の通信教育をはじめたことが起源だ。現在も病院団体が認定しており、民間資格という位置づけになっている。

こんな書き出しから始まる私見卓見ですが、医療情報の活用に関してはきちんと活用されていないと私も思っています。

というよりも、この医療情報というのはよくよく考えてみるとかなり分断されていて、私たち自身が受けた全ての医療情報にアクセスすることはかなり困難です。

これが何を意味しているのかというと、自分の病歴に関する情報やその際に受けた治療(処方薬を含む)情報が断片化しているということになります。

そのため新しい病気で病院に行った際には、患者の記憶にある病歴や治療についての情報にしか医師はアクセスできず、適切な医療を提供する確率を下げていることになります。

こうしたことを是正するための仕事として、この診療情報管理士が居るのだと理解しました。

ただ、現行の情報管理に関しては個人と医療情報がしっかりと結びついていない場合が多く、これは医療制度の問題点といえます。病院間における医療情報の共有というのも課題のひとつなのだと思います。


「知っておきたいあの話」という不定期のオンライン講座を個人的に開催しているのですが、先月に開催した第二回では、「帰国子女コンサルタントが話したかった日本の医療の不思議~アフターコロナの世界とは?~」と題して、肥塚さんに登壇頂きました。以下はイベントレポートです。

その際にカナダの医療制度の話がありました。カナダは税金で全ての医療費をカバーするタイプのため、就労による納税が発生すると一人ひとりに固有の納税者番号が割り当てられるそうで、受けた医療に関してもこの番号と紐づくため、医療情報の利用が容易であるとのことです。この医療情報の利用に関しては、日本よりもかなり進んでいるという印象を受けました。

先ほども述べましたが私たちが受けた医療に関する情報を私たち自身が管理できないことが長らく続いいているのが現状ですが、昨今のブロックチェーン技術の発展、IT技術・機器やITインフラの発達などが重なって、個人に紐づく情報を安全に簡便に利活用ができる素地が整いつつあると思っています。

そうした大きな背景があるなかで、以下の2020年6月30日の日経記事は今後の病院像や医療情報について考えさせられる内容が含まれています。

オンライン診療だけではない。なんとなく医師や病院に委ねてきた診察データだって、本来は自分の手元に置きたい。患者たちが抱えるそんな気持ちに応えようと、三井住友銀行は情報銀行という新しいサービスを準備中だ。米シリコンバレーで人工知能(AI)関連サービスを手がけるパロアルトインサイトの石角友愛・最高経営責任者(CEO)は「医療はデジタル技術の台頭が既存の秩序を壊すディスラプションが起きていない唯一の分野だ。潜在的な市場規模は大きい」と話す。

今回のパンデミックで病院の在り方が見つめ直されつつあり、またそれと同時に情報管理の在り方が変わり始める時期を迎えているように思います。

そしてこの日経記事は以下のように締めくくっています。

確実に言えるのは、病院をとりまく環境はこれからも大きな変化が押し寄せるということだ。そして、変化に追いつく努力をしない病院や診療所は残念ながら患者に選ばれなくなるに違いない。利用者から選ばれるためにサービスの内容と質を磨く王道は企業も病院もさほど変わらない。政府はコロナへの対応でせっかく大盤振る舞いするのなら、そんな努力を後押ししてもらいたい。横並びの護送船団をいつまでも続けるわけにはいかないのだから。

病院も個人もこれから医療情報に対してどのように向き合い、活用していくのかを考えるときが来ているようです。その橋渡しを診療情報管理士が担うことになるでしょうし、私たち個人も学ぶ姿勢を持ち続けたいですね。

このような情報発信をして下さった藤井崇久さんありがとうございました。

#COMEMO #NIKKEI #診療情報管理士 #医療情報の利用

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