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卓上で医薬品製造っ!?

またしても、私にとってはビックリする記事だったので、シェアします。9月末に「連続生産」という素晴らしい医薬品の製造技術を知ったばかりの私にとっては、更なる新しい生産技術の波を感じています…

机の上に載るほど小さな製造設備を作り、必要なときに必要なだけ医薬品や精密化学品を作る工場を実現できないか。そうした技術開発に取り組むのが、フロー精密合成(FlowST)コンソーシアムだ。従来の製造法に比べて製造コストを抑えられるだけでなく、廃棄物の削減など環境負荷が減ると期待されている。

この記事にビックリはしたものの、連続生産という生産技術を知ったばかりの私にとっては、「確かにこうした流れもあるだろうな」と冷や汗を垂らしながら感じました。

合成畑の方々からすると、何年も前から知られた話なのかもしれません…

連続生産は、もうちょっと大きなスケールで化学合成から始めるというよりは、原薬が出来ている状態から始める感じです。詳しく読みたい方は、以下のnoteをご覧になって下さい。

さて、今回のフロー合成というのは、こんな感じ。

 入り口に原料を入れるとチューブを流れながら順番にいくつもの化学反応が進み、出口から目的の医薬品などが出てくるフロー合成という仕組みだ。
 連続して化学反応を進めるため自動化が容易で、原料の投入量を調節することで需要にあわせた生産ができる。
 連続合成のために途中で余計な副産物ができないように設計するため、廃棄物を抑えられるメリットもある。
 米食品医薬品局(FDA)が報告書に医薬品製造への適用を盛り込むなど次世代の技術として注目されている。

おお、なんか未来感満載の製造方法!

「将来は製造設備を船やトラックに積んで運び、必要な場所で医薬品などを作れるようにしたい」

と、現場で臨機応変な医薬品製造できる可能性があるみたいなんです。

とはいっても、特定の化合物を「ほい!」とは出来るわけではないだろうことは容易に想像がつきます。だから、フロー精密合成(FlowST)コンソーシアムが設立され、製薬会社や化学メーカーや製造設備や分析技術、材料など幅広い分野から2021年8月末で118社が参加して技術を磨いているというのが現状です。

コンソーシアムのサイトをちょっと覗いてみると、この技術の展開として以下のような内容が書かれており、医薬品開発スピードも速くなることが期待され、競争力を再び持つに至るかもしれません。

フロー精密合成の展開
本合成手法は、医薬品のみならず、香料や農薬、機能性材料など、さまざまな精密化学品や化成品のフロー合成に道を開くものです。

「フロー精密合成」を日本独自の基盤技術として発展・確立することができれば、「ものづくり日本」復権の切り札として、化学産業の国際競争力の強化、周辺産業の活性化につながることが期待されます。


最後に、今回学んだフロー合成と連続生産の書籍があったので、一応ご紹介して終わります。

読んだ方が居たら、分かり易く解説して欲しい…

#日経COMEMO #NIKKEI #フロー合成 #フロー精密合成コンソーシアム #FlowST #連続生産 #次世代生産技術 #医薬品  

この記事を読んでいただいたみなさまへ 本当にありがとうございます! 感想とか教えて貰えると嬉しいです(^-^)