研究室の後輩との邂逅とそれに続く連携のはなし
2020年5月28日、私の所属するエバリュエートは、3H クリニカルトライアルのがん情報サイト「オンコロ」と情報連携を開始しました。
以下は、オンコロの母体である3Hの正式発表になります。
という連携が開始しましたいう時点がこの話のある意味結末でして、ここに繋がる話が中々面白く、ある意味現代風という流れでたどり着いていて、ざっくりと経緯を書いてみようと思います。
各エピソードについての詳述は書けないこともあるので省きますが、質問して貰えれば可能な限りお答えしますので興味があればDMと下さい。
このオンコロの責任者可知さんの記事は、この連携を端的に伝えている記載が冒頭部分にあります。
オンコロの可知です。
本日より、英国のエバリュエート社とメディア連携を開始しました。具体的にはエバリュエート社が保有する製薬業界メディア「Evaluate Vantage」の和訳及びオンコロへの情報掲載の許諾を頂いております。
エバリュエート社は、製薬・バイオテック業界のマーケット・コンサルティングファームになり、私も、かねてからエバリュエート社が発行するホワイトペーパーにて勉強させて頂いておりました。
EvaluatePharma ワールドプレビュー 2018、2024年への展望 日本語版
また、運営するメディア「Evaluate Vantage」もオンコロの情報ソースの一つであったため、『こういった情報を日本で提供していきたいなあ』と思っていたところ、ひょんなことから、日本法人スタッフの一人が大学院の研究室の大先輩であることがわかり、アプローチしたことが、この連携につながりました。
これにより、世界の最新のがん情報をよりスムーズにみなさまにお届けできると考えておりますので、ご期待ください。
最後に、本社との調整にご尽力頂いた黒坂宗久氏に感謝いたします。有り難うございました。
太字の部分がまさに先ほど言った「ある意味現代風という流れ」を指しています。何が起こったかというと、Twitterがきっかけといえると思います。
この全体像を理解する上での前提条件を誰のためかは分かりませんが、整理しておきます。
<黒坂の前提条件>
・私は結婚を機に黒坂姓へ改姓している(大学時代は違う苗字で活躍!)
・2019年6月にエバリュエートに転職
<共通の前提条件>
・大学の研究室が同じ(しかも研究テーマは私のテーマと繋がりがある!)
・研究室の同窓会のお報せ(黒坂幹事)をエバリュエートのメアドから送信
<可知君の前提条件>
・オンコロでエバリュエートの記事を発信したいと思ってくれていた
この前提条件をもとにストーリにしてみます。
エバリュエートのVantage記事や毎年発行しているWorld Previewを知っていていてくれた可知くんは、いつかオンコロで掲載したいと前から思っていくれていました(本当にありがたいし、これ奇跡その1)。
そんなところへ、2019年6月にエバリュエートに私が転職(これ奇跡その2)。私はCustom Solutionsの業務を遂行する傍ら、年末ごろから社内工作を進めていた私は、Twitter社が6か月以上Activityがないアカウントは削除しますとのアナウンスに助けられ(これ奇跡その3)、2020年1月からエバリュエートの日本Twitterアカウントの運営業務を正式に本社から獲得(これも奇跡その4)し、そのあたりで可知君と個人的にもTwitterで繋がりました。ここでは可知君は私を研究室の先輩であることを知る由もなかったのです、なぜなら私は名前を変えた男だったからです。
昨年に幹事して欲しいと先生を含め複数名の方々から依頼があったため研究室の同窓会の幹事を引き受け(これ奇跡その5)、様々なお知らせをエバリュエートのメールアドレスから発信した(これ奇跡その6)。会社メールを使ったのには打算もあり、理系研究室出身者対象なのでエバリュエートのサービスを必要としている人が先輩後輩にいるかもとの考えがありました。
その同窓会のお報せメールを読み、文末の署名欄を見た可知君は、こう思ったはずです。エバリュエートの黒坂って研究室の先輩?まじ?うそ!やばいはやく連絡しなきゃ!(黒坂の脚色です)のような一連の脳内連鎖がおこり(黒坂の想像です)、私に連絡がありました(奇跡その7)。
そのあと、エバリュエートのVantage 2020 Previewの翻訳物を出すことを一旦挟みました。これによって実は日本チームはオンコロチームの翻訳の良さを認識する良い下地ができました(これ奇跡その8)。
そして私は社内工作(主にUK本社向けの活動)をゴリゴリと進めつつ、3Hの担当者の方々とのやり取りも同時に進めました。
<3H向け活動>
3Hとの窓口業務
連携に向けた文書の取り交し
プレスリリース用のコメント取得
<社内向け活動>
翻訳物レビューをする人の正式なアサイン(UK部門長への根回し)
社内プロセスの確立(UKサイドが安心できる方法で)
日本サイドへの運用権限の委譲(日本語だから任せて!と乗り切る)
直属の上司への報告(業務範囲のバリバリ外側のため、実はこれが大切!)
などなど
こうした泥臭い活動と8つ奇跡のコンボで2020年5月28日午後1時からこの情報連携がスタートし、以下がその記念すべき第一回目の記事になります。
始まったばかりですが、息の長い活動にしたいなと思っています。
「オンコロ」と「Evaluate」は、情報連携を行い「Evaluate」が配信する世界の最新医療情報に独自の考察を加えたニュースサービス「Evaluate Vantage」を日本語で「オンコロ」に掲載します。 言語障壁の課題を解決し、より早い医療情報へのアクセスを可能にすることで、日本の医療発展に貢献します。
最後に真面目な話(全部真面目に書いています)。
3Hのプレスリリースの一文の引用になりますが、この考えに私もエバリュエートも賛同していて、日本の医療全体の発展に貢献したいという思いを供にしており、今後も情報連携を進めていきたいと思っています。
<謝辞>
当たり前の話ですが、この連携を私一人で進めたわけではありません。エバリュエートだけで考えても、日本サイドだけでなく本社サイドの協力がなければこの連携はあり得ませんでした。いろんなひとに手伝って貰えたからこそです。みなさん本当にありがとうございます。
そして3Hの担当者の方々にも深く感謝しています!