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転勤について、転勤の被害者が書いてみる。

今日も今日とて、澤さんの記事を読んだのをきっかけに書いてみます。

おかしなタイトルですが、僕にとっての「転勤」というのは、あまりいいイメージではありません。

僕の父親が勤めていた会社は、誰でも知っているくらいには有名な会社だったのですが、やはりそれだけの規模の会社になると「転勤」は付き物という感じでした。

僕が直接関わった初めての転勤は、僕が小学2年生のとき。生まれ育った広島から横浜へ転勤というものでした。そうなると、当然僕は「転校」ということに。小学校に入って、ようやく中のいい友達もでき始めた矢先の出来事でした。

当然、ものすごく寂しかったのを覚えています。兄弟揃って、泣き喚いた気がします。

そして、横浜に移り住んだ小学3年生の時にも、再び悲劇が。やっと環境にも慣れてきたころに、わずか1年で再びの転勤辞令発動!今度は、名古屋に行けということでした。

またしても兄弟揃って泣き喚いた気がします。妹に至っては「社長死んでほしい!」とか言ってました(笑)社長が決めるわけじゃないのにw まぁ、子どもの言うことなんてかわいいもんです。

そうこうして、名古屋の小学校へ転校。名古屋の学校は環境も良く、住まいも社宅扱いで結構な高層マンションに住んでいたので、住めば都という感じでだんだん気に入っていました。仲の良い友達もでき、好きな子もでき、そこそこ楽しい日々を送っていました。

しかし、その2年後、再び転勤辞令が…。

もうね、子どもからしたら悲劇ですよ。最初は寂しい気持ちで住み始めた地にようやく馴染んできたのに、そこから引き離されるなんて残酷です。しかも、異動先は、広島というじゃありませんか!おいおい、そんなことなら最初から異動させるなよっ!と思ったわけです。

そうして、馴染んできた名古屋に別れを告げ、広島に帰ることに。しかも、広島に持ち家があったので、転校先は、2年生まで過ごしたのと同じ小学校。そう、小学校の6年間で3回も転校したのに、なぜか入学した学校と卒業した学校が同じという意味不明な展開にw

余談ですが、6年間のうち3年間(1〜2年生、6年生)しか居なかったわけなので、卒業アルバムとか貰っても写真がロクに写ってないという寂しい体験もしましたね。

ただ、6年生で "復帰" したときには、何人かの友達が覚えていてくれて「おかえり」と言ってくれたのは嬉しい思い出です。

こんな感じで、僕の小学校生活は転勤に振り回されて、寂しい思いを数多くしたと言う意味で「被害者」だということですね。

まぁ、別の見方というか、ポジティブな面を捉えると、日本のいろんなところに友達ができたし、転校のたびにいちいち環境がリセットされるので、そういったところへの適応能力とかコミュ力みたいなものは副産物として身に付いた気はしますね。

さて、再び広島に戻り生活を始めた僕。小学校も無事に卒業し、中学校へ進学しました。また新しい生活が始まったわけですが、今度は周りに知ってる人もいるし、そこまでハードルはありませんでした。それなりに楽しく過ごしていたと思います。

しかし、平穏な日々は長くは続きません。「転勤」という魔の手が再び迫っていたのです…

それは、中学1年生の夏休み前のこと。ある日、仕事から帰ってきた父親が魔の一言…

「また転勤じゃ〜!」

はい、展開はお察しの通り、号泣パターンです。僕は、中学生になっていたこともあり、以前に比べたら泣き喚くようなことはありませんでしたが、妹や弟はまたしても、社長罪人説を唱えていました(笑)

しかも、行き先は横浜。これを「たらい回し」というんですかね?わずか1年半で再び横浜へ行けと。会社は悪魔だと思いました。

ただ、面白かったのが、2年生の時に 広島→横浜 に引っ越した時と、中学1年生のときに、再び 広島→横浜 に引っ越した時の、引っ越し屋さんが、なんと同じメンバーだったこと!しかも、何年も前のことなのに、僕のことを覚えていてくれたのが印象的でしたね。子どもながらに一生懸命引っ越し屋さんの手伝いをしていたのが記憶に残ってたのかな?

結果として、それ以降は何年間も横浜に住むことになり、僕の青春時代は全て横浜にあるわけですが、6年半もの間に4回も転勤(転校)に振り回される人生になったんですね。

記事中の澤さんの言葉を借りると、

ボクは「転勤は会社による暴力」と思っている

まさにこれです。暴力を振われまくってボコボコにされました。もちろん、直接フルボッコにされたのは父親でしょうが、その子どもたちは間接的にボコられたわけです(ところで、父親は転勤のことをどう捉えていたのだろう?)

子どもの頃にこんな経験をしたので、どうしても「転勤」という制度に対してはネガティブな印象を持ってしまうんですよね。仮に自分は良くても、周りが被害を受けることもあるし。

そんな思いもあり、昔勤めていた会社で「転勤」の話が出た時には、はっきりと断りを入れ、会社を辞めたこともあります。その時は、自分がよく思っていない「転勤」という制度を受け入れてまで、この会社に残る意味あるのかな?と思ったからでした。

もちろん人によってそれぞれ考え方は違うし、進んで異動したがる人も周りにはいたので、転勤を否定するわけではないですが、本当に "意味のある転勤" をしている人が果たしてどのくらいいるんでしょうかね。会社の慣例だけで振り回されている人も多いのでは?

そんなわけで、とりあえず今は自分の意思で動ける環境を作ろうとがんばっているところです。

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