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否定しているのはいつも自分なんだ。

髪の毛を切りにいきました。前に切ってくれた人と同じ方がいいと思ったけれどあいにく予約がいっぱいだったので別の人にした。

前に切ってくれた髪型が個人的には一二を争うくらい気に入ってしまったので、引き続き同じようにしようと思い立った。

どうしますか?と聞かれてこうでこうで、と希望を述べた。ほぼ前と同じように。
切り上がってみるとあれれ?違うなぁ。そんな風に思った。
美容師さんの解釈が多分私とずれていたんだと思う。

違うなぁ、なんかなぁ。なんだろうなぁ。そんな気持ちでいっぱいになる。
鏡越しにこちらを見る美容師さんの、どう?いい感じじゃない?という視線に苦笑いで答える。私的には目一杯笑ったつもり。

帰宅して鏡を見る。スタイリングされた髪をくしゃくしゃにする。いつものように分け目でわけてみる。そこには何度覗きこんでも見たことのない私がいる。少し浮かない顔をしてくしゃくしゃになった髪。

せっかく切りに行ったのに気持ちは晴れない。気になるのは切りすぎた前髪やサイドの髪。出来上がりにみせられた予想もしてなかった後ろ姿。
思い浮かべるたび、心がズッシリ重くなる。

散々鏡を覗きこんでくしゃくしゃにして、しばらくして「もういいや。しゃあない。」そう、思うことにした。

気に入るところを探そう、でなければ切った意味がない。耳を出したことはなかったけどこれはこれでいいんじゃない?マスクの紐も引っ掛からない。後ろ髪もすっきりしてるからマフラーも巻きやすいよね、きっと。
気に入らないとシャットダウンするのではなくてせっかくの自分のことだから、気に入るところを探そう。

見たことのない自分に会えたこと。前とまるきり同じじゃつまらないよね。同じように希望を出しても人各々の解釈で如何様にもなる。それって面白いよね。次もまた違う人にしてみようかな?

そう考えれば目の前の私だって少しは好きになれる。目の前の自分をいの一番否定しているのはきっといつも私なのだ。

ここが変、ここが嫌、こうだったら、ああだったら、と目の前の自分を受け入れきらない。否定して否定された自分。うまくいくはずがない。

新しい私、こんにちは。
そんな風に思えたらいい。
なんかそんな風に考えてみるとワクワクしてくる。次はどんな風になるんだろう?ちょっとくらいの違和感もじきに普通になる。

否定するのは簡単だけど受け入れるのは少し難しい。でもせめて自分くらいは私を受け入れよう。こんな私でも素敵なんだと思おう。

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