【読書メモ】となりのイスラム(内藤正典)【#37】
イスラム教についての
印象が
かなり変わりました。
大学院時代の
研究室には
イスラムの留学生は
たくさんいましたし、
イスラムの友人も
数人いますが
そんなに詳しく
宗教についての話は
したことがなかったし、
一緒に
食事に行ったり
新年会や忘年会を
したりもしましたが、
食事や飲み物については
皆んなそれぞれで準備していて
そんなに気にしたことは
ありませんでした。
気をつけていたのは
あまり日本の生活に
慣れていない人と
行くときは、
基本的には
ハラールのお店に行く、
できれば
イスラムの人に聞いた
イスラムの人のための
お店を選択する
くらいでした。
この本に書かれていた
イスラム教徒の姿のまとめとして
「あとがき」に
本当のイスラム教徒の特徴
というのが
まとめられていましたので
抜粋します。
①人間が一番えらいと思わない人
②人と人のあいだに線引きをしない人
③弱い立場の人を助けずにはいられない人
④神の定めたルールの下では存分に生活をエンジョイする人
⑤死後の来世を信じて、楽園(天国)に入れてもらえるように善行を積もうとする人
断片的には
何となくは
分かるんですが
そういう印象は
ほとんど
持っていませんでした。
ただ、やはり
著者は
イスラムを
研究している立場なので、
おそらく
普通の人より
詳しいだけでなく、
イスラムことを
好きなんだと思います。
西欧とイスラムの
対比が出てくると、
基本的には
イスラムに肩入れした
解説ですので、
そこは
意識しながら
読んだ方がいいと思います。
そうはいっても
例えば
ハラールの話とか
礼拝の話とか
利子についての話とか
勉強になるところが
たくさんあって
この本を読むことで
イスラムへの理解は
かなり深まります。
後半は
イスラム国や
テロの話が
続きます。
もちろん
著者は
暴力については
否定していますし、
特に
擁護もしていませんが、
西欧との関係において
西欧的な考えが当てはまらないことや
トラブルの原因が
どうしても
西欧の方にあると
表現しがちです。
ただ、そういう意味で
考えてみると
ヒンズー教のテロリスト、
仏教のテロリスト、
アニミズム国を作った神道信者、
とかって
聞かないように思います。
太平洋戦争時の
日本の神道利用は
神道というより
天皇崇拝に近いし、
宗教というよりは
軍部が神道や天皇を利用しただけで、
単なるプロパガンダなので
全然違うと思っています。
話が逸れましたが、
そういう意味では
なんだかんだ言っても
やはり
一神教には
若干
怖いところがあるように
思っている感覚は
あまり変わりませんでした。
加えて、
イスラムは
宗教の教えがどうこう
というよりは、
生活のスタイル、
生き方、
もっと言えば
人生に対する考え方や
その人の
人生すべてに影響する
というか、
そういうことに
強く影響を与えている
ということが
イスラム教徒以外の人から見ると
少し怖いというか
異質というか
理解できないところ
なのかもしれないなあと
思いました。
もちろん
キリスト教も
ユダヤ教も
仏教も
ヒンズー教も
信じている人の
人生そのものに
影響を与えているのですが
その強さが
違うように感じます。
そういう意味だと
ユダヤ教も
かなり強いかもしれませ。
なので、
ユダヤ教も
標的になりやすいのかも
しれません。
日本にいると
あまり
宗教のことを
考えるチャンスがないので
たまには
こういう本も
いいですね。
ちなみに、
東京の代々木上原駅の近くに
日本最大のモスク
東京ジャーミイ
というのがあります。
無料で入れますし
イスラムに関する
書籍なんかも
無料で貰えますので
興味ある人は
行ってみても
いいと思います。
めちゃくちゃ綺麗です。
おわり
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