【映画メモ】グランド・マスター【#44】
解説は映画.comさんより
ここで出てくる宮宝森(ゴン・バオセン)というのは、宮宝田がモデルですよね。たぶん。
で、このブログにあるように、「台湾の八極拳で有名な、劉雲樵も一時期、宮宝田から、教えを受けました。」の劉雲樵がカミソリのモデルです。で、この劉雲樵さんにも学んだ人に一時期、ほんの1~2年ですが八極拳を学んでいたことがあります。基本しかやってないので、学んだと言っていいものかどうかも悩ましいですが。
詠春拳の葉門(イップ・マン)と交流なんてあったのかな?その辺りは創作も入っているのでしょう。北派と南派の交流は、末端ではあったのでしょうけど、あんまり聞いたことがないです。
懐かしく思って、武術関係者を色々検索していたら、有名な方々が結構亡くなられてて衝撃を受けました。そのうちの何名かは若いのに・・・発勁は体を震わせるように発力するので、脳が揺れて、あまり身体によくなという話を聞いたことがあります。なので武術家は早く死ぬと。確かに、発勁を練習しすぎると頭痛がすることもよくあるので、あんまり身体によくなんだろうなというのは感じてましたが、色々衝撃でした。
さて、グランド・マスターに戻って、チャン・ツィー演じる宮若梅(ゴン・ルオメイ)の八卦掌の美しさは素晴らしいです。ちゃんと練習したんだなと分かります。もちろんトニー・レオンも。
アヘンが出てくるのですが、アヘン戦争ってこんな時代?って思っていたら全然違いました。アヘン戦争は1840年から1842年。グランド・マスターの舞台は1930年代、日中戦争の前夜という感じです。日中戦争でもアヘンは重要な役割を果たしていたんですね。
NHKスペシャルでもやられています。昭和12年ということは、「満州アヘンスクワッド」ですね。
形意拳、八卦掌、八極拳に関してはかなりいい感じに描かれているので、武術ファンは必見です。今さらですが。詠春拳についてはあまり詳しくないのでよく分かりませんが、上記の北派武術がかなり良くできているので詠春拳だけ適当ということも無いでしょう。
最後に、八卦掌の「六十四手」という技が誰にも伝えられずに失われていくところは、武術愛好家としては惜しい、めちゃくちゃ勿体ない感じがしましした。せめて伝書だけでも。今なら動画だけでも!ってなります。ただ、時代や、置かれた状況を見ると、武術に限らず色々なものが失われていったんだろうな、そしてこれからも失われていくんだろうなと、寂しく思いました。
おわり
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