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【読書メモ】人を動かす(D・カーネギー)【#56】

人間関係について見直すのにちょうど良い本です。

パート1
人を扱う基本技術

原則その1
人を批判したり、非難したり、文句を言ったりしてはいけない
原則その2
素直な、真心からの賛辞を贈る
原則その3
相手の中に強い欲求を呼び起こす

パート2
人に好かれる六つの方法

原則その1
心からの関心を人に寄せる
原則その2
微笑みを絶やさない
原則その3
名前とは本人にとって、どんな言葉よりも心地よく、大切なものである
原則その4
よい聞き手になり、相手に自分の話をさせる
原則その5
相手が何に興味を持つかを考え、それを話す
原則その6
相手に「自分は重要なのだ」と感じさせるーー心からそうする

パート3
自分の考えを人に分からせる

原則その1
議論とは、避けてこそ初めて活きるものである
原則その2
相手の意見に敬意を払う。間違いを指摘してはいけない
原則その3
間違っているなら、すぐに、心からそれを認めること
原則その4
友好的に話を始める
原則その5
相手がすぐに「イエス」と答える質問をすること
原則その6
相手にどんどん喋らせること
原則その7
この意見は自分のものだと相手に思わせること
原則その8
相手の視点から、真摯にものごとを見つめる
原則その9
相手の意見や欲求に同情する
原則その10
高潔な感情に訴えること
原則その11
考えを演出して伝える
原則その12
闘争心を掻き立てる

パート4
リーダーになるには攻撃せず、議論を呼ばずに人を変える

原則その1
まずは心からの賛辞を贈ることから始める
原則その2
間接的に、自分の失敗へと目を向けさせる
原則その3
人を批判する前に、自分の失敗を認める
原則その4
命令するのではなく、質問をする
原則その5
人の顔を立てる
原則その6
どんなに小さくとも、褒めるべき長所や進歩を褒める。「心から賛同し、惜しみない賞賛を贈る」ことに尽きる
原則その7
評価を与え、相手を刺激する
原則その8
相手を励まし、難しいことではないのだと思わせる
原則その9
相手をその気にさせる

パート6
幸せな家庭を築く七つの原則

原則その1
決して相手を責め立ててはいけない
原則その2
相手を自分に合わせようとしてはいけない
原則その3
家族を批判してはいけない
原則その4
心から賞賛する
原則その5
些細な気遣いを怠らない
原則その6
礼儀を持って接する
原則その7
性生活の知識は結婚生活の支えである

人と接する、人と付き合う上で、非常に重要なことをまとめてくれてあります。ただし、読んでいると分かるように、100%ではないことに注意です。10人中8人には効果があるというような受け止め方をしないと、逆に大きな事故になる可能性もあります。

例えば、僕の会社には、サイコパスとしか思えないような上司がいます。他人を利用して、自分が安全なところにいることしか考えていないような人です。その人に、この原則を使ってみましたが、どんどんつけこんできて、利用されそうになって、最後には梯子を外されて全責任を負わされそうになったので慌てて逃げました。

部下であれば、そういう人がいてもある程度コントロールできるし、周囲の人とのコミュニケーションを見直すには非常に良い本ですが、上記のようなサイコパスっぽい人には逆に利用されかねないので注意です。そういう人は、常に他人を利用することしか考えていないので、カーネギーさんの原則はスキを与えてしまうというか、とっかかりを与えてしまうので、そういう人に対しては距離を置いて、関わらないのが一番です。

そういう場合の対応については、以下の本がとても勉強になります。特殊な状況で、どちらかというとサイコパス傾向のある人が多い職場では、こちらの本の方が役立つかもしれません。両方をバランスよく知ることで、より人間関係が豊かになると思います。

「人を動かす」の中から気になった部分を紹介します。

パート1
原則その3
相手の中に強い欲求を呼び起こす

人を動かす方法は、たった一つしかない。それは相手の欲しがるものについて話し、どうすればそれが手に入るかを示してあげることだ。

p70

人間関係の秘訣について、最高のアドバイスを一つ紹介しよう。ヘンリー・フォードの言葉である。「もし成功というものに秘訣があるとするならば、それ他人の視点を持つ能力のことだ。自分自身の視点のみならず、人の視点からもものごとを見る能力のことだ」

p76

パート2
原則その1
心からの関心を人に寄せる

イエス・キリストが生まれる百年も前に、古代ローマの詩人プブリリウス・シュルスが書いている。「人は、自分に興味を抱く相手に興味を抱く」

p113

原則その2
微笑みを絶やさない

もしあなたと過ごすことを人に楽しんで欲しいのなら、まずはあなたが人と過ごすことを楽しまなくてはいけない。

p119

パート3
原則その1
議論とは、避けてこそ初めて活きるものである

仏陀がこんなことを言っている。「憎しみを消すことができるのは、憎しみではなく愛のみである」議論をもって誤解を消すこともできない。誤解とは、分別、話し合い、和解、そして相手の立場に立とうとする思いやりにより解消されるものなのだ。

p191

原則その6
相手にどんどん喋らせること

人は相手の自慢話を聞くよりも、自分がなにを成し遂げたのか語りたいものなのだ。フランスのモラリスト、ラ・ロシュフコーは言う。「敵を作りたくば、友に勝れ。友が欲しくば、友に勝たせよ」まさにそのとおり。人は友に勝れば自尊心を保ち、友に負けたと思えばーー全員がそうであるとは言わないがーー劣等感と羨望を抱くものなのだ。

p250

パート6
原則その1
決して相手を責め立ててはいけない

もしかしたら「彼女にはそんなにも不平不満を言いたいだけの理由があったのだろう」と思う読者もいるかもしれない。だが、それは関係ない。問題は「不平不満を並べて彼女は救われたのだろうか?悪い事態を最悪へと導いただけではないのだろうか?」ということなのである。

p382

リンカーン夫人も、ウジェニー皇后も、トルストイ夫人も、がみがみとやかましく夫を責めた結果、そんなものしか手に入れることができなかった。自らの人生に悲劇を呼び込むことしかできなかったのだ。本当に大切なものをすべて、自分の手でぶち壊してしまったのである。

p385

ものすごく簡単に言うと、全ては「北風と太陽」の童話と同じようなことを言っています。北風のように無理やり、力ずくでやって上手くいくことはほとんどありません。太陽のように、暖かさというか、愛情で包むことで、いろいろなことが上手くいく。ということです。

おわり


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