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かぎ針編みのノームと棒針編みのショールの没入感の差… 魔女暮らし日記 11.17.2021

冬の訪れを待つ庭では、突然雨が降ったり、陽がさしたり。
気まぐれな天気なので、鉢植えの薔薇は風除室が住処となった。

気温は5度〜15度くらいで、むしろハーブたちはすくすく育つのだった。
お日様がなくても元気な彼らを見ていると、秋を悲観することもないかなと思えてくる。

日陰の中に佇んでいるほうが自然で、緑が映える。
そう考えると人間も、いるところは常に日陰であり、そのほうが心の光が映えるのかなって。
黄金の茶室に光を求めるのではなく、自らが輝く星なんだって、アレイスター・クロウリーも言ってたな。

生き方を決めるのは各々の星であって、それに優劣や批判することもない。
各々の考え方が違うのは当然であって、それにいちいち反応することもない。
そんな小宇宙が自然な気がする。

「窓を開けて生活する」をまだ続けている。
寒いし、冬の夜のほうが外へ光が漏れるような気がする。
外から見るぶんには綺麗なのだろうが、マッチ売りの少女や幸せの王子みたいに、外から部屋が見えるというのは心を覗かれているみたいな気分になる。今更なんだけど。

なので光量を落として続けようと思う。
夏はそう思わなかったのになぜだろうね?アーキタイプも関係してくるのだろうか。

冬に近づくにつれ、庭や畑の仕事がひと段落するので暇になる。
そうするとだいたいは畑の野菜で保存食を作ったり、大掃除したり、編み物や服を作ったり、本読んでゲームして過ごしたりする。

まだもう少し外仕事は残っているが、体力的なところもあって仕事の合間には編み物をすることが多くなった。
年中毛糸を触っているくせに、このときは「毛糸の季節だなあ。」としみじみ思う。

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ふだんなら本が積まれた書斎のテーブルに、三角帽子がいっぱいになる。
これは色合わせをしながら編んでいるので、全体を広げてみないと認識できないという、編み物あるある。

デッドストックの古い毛糸を使っているので買い足すことができない。
そのためちょうど良く使い切れるように(なんでもできるだけ無駄をださないようにエコに気をつけている)、模様を考えている。
でもそのためだけになるとデザイン性が乏しくなるので、やっぱり全体を見ながら決めるという…なんとも平和な悩みを抱えていた。

話が逸れるが、わたしはこのデスク周りが最適環境で、ある程度ごちゃごちゃしていたほうが美しさを感じるのだった。
ものすごく整理整頓してないと集中できない人もいれば、ものがあると安心する人もいる。
わたしの場合は見知ったもので周囲を飾っておきたいとか、目につく場所に置いておきたいというのがあるのだと思う。

この癖は、黒猫魔術店の店内ディスプレイにも反映されていて、つまり「ごちゃごちゃした雑貨屋」が好きなのだ。
棚卸しのたびにスタッフが大変そうで、もっとシンプルにしませんかなどとも言われたことがあるが、無印良品はそれでいいけどうちの魔術店のイメージと違う、という結論に至る。

リビングや寝室などはシンプルでいいが、なにかを考えたり仕事するときは、タスクやものに囲まれていないと忘れてしまうというのもある。
毎日薬を飲んでいるのだが、目につくところに置かないとそれも忘れるんだもの。
まあ人それぞれよね。

色合わせが終わったので上下くっつけてみた。

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作っていたのはガーデンノームでした。
ノームとも、トムテとも言う。
西洋魔術では、土属性の精霊でもある。
おじいちゃんぽい見た目ではあるが男だけということもなく。
ホビットやドワーフの小人族である。

庭でいたずらをするとか、家を守るとか、いろんな謂れがあり。
それは妖精は、契約や義を重要と思っているので、嘘をついたり約束を破ったりすると怒るからだと思う。
イェイツの本にもそのような教訓話(寓話)がたくさんあったし。

うちでも畑でとれた野菜やハーブを真っ先にその場の土の上に「落として」お供えするし。
信心深い人でないとうまく付き合えないのかもしれない。

目や表情がわからないところが可愛いのだが、個性を出すために鼻の色を微妙に変えているのがポイント(笑)自己満足とも言う。
あとは右の子たちみたいに、帽子にケルトな刺繍をすれば完成。なんの模様にしようかな。

そのあとユールの祭壇で浄化と祝福をして販売したいと思う。
もう少し編めたらいいなあ。

ノームはかぎ針編みなのだが、どうしても目を数えないと綺麗な円形にならない。
ふつうに数を数えることも苦手で、単純な足し算や引き算でも数分時間を要するわたしは、かぎ針編みでは意識没入できない。

なのでかぎ針編みを続けるときはそばに棒針編みのものを置いておく。
今回もたくさんノームを作っていたのでやっぱりやりたくなる。

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スティーブン・ウエストさんのMKAL2021はここまで編み終わった。
ほぼ表編みと裏編みで、数えなくても下の段見ながらできるので、没入感が半端ない。

昨日も、ちょっとだけ編もうと思って始め、気付けば昼がだいぶ過ぎていた。
キングクリムゾン!?ってなった。

旦那にそうLINEを送ったら、

旦那「おまえはスタンド攻撃を受けている!」

と返信が来た。ノリよ。

時間が溶けるのは他にもある。
あつまれどうぶつの森をやっているのだが、どうぶつのお部屋コーディネートで…





没入感という意味ではいい。
魔法ぽいお部屋ばかり作っている。
魔術に興味ある人は訪れてみると面白いかもしれない。

なんとなく黒猫魔術店のイメージも伝わってくれると嬉しいな。
魔女や魔術には、言葉では表現できない部分があるから…

今日も善い一日を。


ウィリアム・バトラー・ イエイツは、アイルランドの詩人劇作家で、ノーベル文学賞受賞者で、アイルランド上院議員で、黄金の夜明け団(ゴールデンドーン)のメンバー。
あのオスカー・ワイルド(幸せの王子の作者)とも「詩人クラブ」で同席したことがあるのだとか。

ひとりの女性に求婚し続け(イケメンなのに断られ続け)作品を書いたらしい。
わたし、葛藤を作品に込めるタイプの人好き。

晩年は年若き妻をめとり、その妻が霊媒であったため、いろんな実験をしながらオカルト文書をまとめた。
一部の魔術書にはその文書が掲載されている。

でもイェイツの心の中にはアイルランド愛と妖精愛があって、そういうのがオカルトや思想に影響しているから、彼の詩集を読んでも触れることができると思う。
要するに、目に見えないものをどうやってだいじにするか、そこからどう教訓を得るかがだいじなんであって、目先の願いや幸福のための魔術ではない…とわたしは思った。

サポートして頂けたら、魔術研究の支援に使わせて頂きます。皆様により良い情報とデータを開示することで生き生きとした魔女活・魔術ライフになるよう願っています。