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打ち上げは成功、周回軌道に乗れるか?


きょうは日本株が打ち上げに成功し、周回軌道に乗れるかどうか試されていると感じる記事がいくつかあったので紹介するにゃ。


① 【スクランブル】海外マネー、日本株を厳選

海外ヘッジファンドなどを顧客に持つJPモルガン証券の高田将成クオンツストラテジストも風向きの変化を感じ取る。注目するのが株式の長期的な割高・割安水準をはかるCAEY(景気循環調整後の益回り)だ。
19年以降、日本株が世界株より相対的に割安な状態が続いていた。昨年から日本株の割安修正でその差は縮んだが足元で逆転が阻まれた。「海外投資家が日本株を割高な水準にまで買うには『ストーリー』が不足している」(高田氏)。国内でも金利上昇が進み、債券対比の割安さも薄れてきた。
(中略)
「単純な自社株買いや増配には次第にフォーカスがあたらなくなるだろう」。1990年から日本株運用を続けている英マン・グループ傘下のマンGLGのジェフ・アサートン氏はこう話す。事業ポートフォリオを見直し、強みを持つ分野に経営資源を集中させる動きに進むかや、国内M&A(合併・買収)が広がり多くの業種で過当競争が解消されるかといった「第2、第3のステージ」に注目しているという。
「米国の顧客は『日本企業が変わるという話は10年前も聞かされた』という意識がある」。米系運用会社ニューバーガー・バーマンで日本株運用を担う窪田慶太氏はいう。JPモルガンの高田氏も「アベノミクス期待が急速にしぼんだのと同じ轍(てつ)を踏むまいとの警戒は強い」とみる。

日本経済新聞

割安さというロケットで上昇し続けてきた日本株🚀 いよいよ補助ロケットが取り外されて自力で周回軌道に乗ることができるかどうか、といった感じの局面かにゃ? その中でポイントとなるのが「ストーリー」。割安を卒業して割高な水準まで買い続けられるには、5年、10年先の成長の道すじを描くことが必要。とは言え、今回の決算でも自社株買い、特に大幅な増配を発表した銘柄は強かったので、プラス成長余地の大きそうなところを選別していくのがいいかにゃ😸


② 米ファンド、テック株買い戻し

インベスコ・アセット・マネジメントの木下智夫グローバル・マーケット・ストラテジストは「米国の底堅い景気を背景にリスク資産を増やす動きが顕著で、中でも生成AIがらみの将来性やリターンを見込んでヘッジファンドも積極的に買いを入れた」と分析する。
4月下旬以降は米景気減速を示す経済指標の発表が相次ぎ、利下げ期待から長期金利が低下。「テック株に追い風が吹き、追加でエクスポージャー(投融資残高)を増やしていてもおかしくない」(木下氏)とみる。

日本経済新聞

ついさっき発表されたNVIDIAの決算はまたまた市場予想を上回って、だましだましできた生成AIは一足先に周回軌道に乗った感じがしますにゃ。それを敏感に感じ取った投資家たちはテック株をせっせと買い戻し。ITバブルの再来かと危ぶむ声も根強かったけど、「今回は違う」展開になりそうですにゃ。日本株も軌道に乗るには、生成AIの果実をいかに享受できるかが鍵になってきそうですにゃ☝️


③ 長期金利、11年ぶり1%台 背景に早期の利上げ観測

米ゴールドマン・サックスは17日付のリポートで「2027年に政策金利が1.25~1.5%に到達するまで利上げサイクルが長期間続き、長期金利が26年末に2%に達する」との予想を示した。大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストもターミナルレートの予想値を0.25%から0.5%に引き上げた。
市場参加者の利上げ織り込みは、固定金利と変動金利を交換する翌日物金利スワップ(OIS)市場の値動きに現れる。ロンドン証券取引所を運営するLSEGの足元のデータによると、日銀が6月に利上げする確率は3割、7月までの利上げ確率は7割、9月までの利上げ確率は9割を超える。
(中略)
一部でささやかれる7月の米利下げも、実現すれば日銀の利上げにとっては逆風だ。日米で金融政策が大きく逆行した事例は過去に例がない。金利先物市場の値動きをもとに政策金利の先行きを示す「フェドウオッチ」では、7月までの米利下げ確率が依然として2割程度ある。当面の間、日米双方の要因で国内金利が揺れる展開が続きそうだ。

日本経済新聞

こちらも絶賛上昇中の🇯🇵長期金利。海外勢の中には2%まで行くと予想するところも。年内利上げなしとしていた国内勢も10月利上げに修正するなど、ほぼ利上げが既定路線に。ただ、アメリカは利下げ局面にあり、両者で逆方向に行った例は過去ににゃいということで、未知の領域とも言えますにゃ。物価と賃金の好循環というロケットはまだ打ち上がったばかりの段階だから、こちらはまだ途中で爆発せずにまずは無事に打ち上がってくれるかどうか、細心の注意が必要かもですにゃ。

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