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近づいてくる不気味な影


きょうは日米で株高に沸く一方でにゃんか不気味な影が近づいてきてることを感じさせる記事がいくつかあったので紹介するにゃ。


① 【FINANCIAL TIMES】AI相場の輝きに くらむ

 S&P500の構成銘柄の上位10社が指数の価値全体の35%を占めているが、利益に占める割合は23%にとどまっていると同氏は指摘する。
 「この乖離(かいり)はかつてないほど大きく、市場が指数の上位10社の将来利益に対して記録的な強気であることを示唆している」とスロック氏は書いた。
 さらに、同氏は「言い換えると、今のS&P500の問題は構成銘柄の一部の株価が高いことだけではなく、ごく少数の企業の将来利益に対する強気度が記録的に高いことだ」と続けた。

日本経済新聞

AI関連の株価が急騰し、S&P500もナスダックも大幅上昇。しかし、その背後には不安の影がちらついているのをこの記事は指摘してるニャ。エヌビディアの株価下落、そして市場の不均衡。上位10社が指数全体の価値の35%を占める一方で、利益の割合は23%に過ぎないことにゃど。この乖離が大きくなると、いずれ市場はバランスを失うだろうニャ。輝きが強いほど、影も濃くなるものだニャ。市場全体がAIの夢に酔いしれ、上昇の波に乗っているが、勢いに頼るだけではいつかは破綻する。その時、不気味な影が市場全体を覆うだろうニャ。光の裏には常に影が存在する。改めて意識しておきたいことですにゃ☝️


② 「逆イールド」欧州で解消へ

 逆イールドは景気減速が迫っていることを受け中銀が金融引き締めを終了し、短期の国債利回りが低下することで解消することが多い。そのため、逆イールドの解消後には景気が後退するというのが一般的な見方だ。
 ただ、JPモルガン・アセット・マネジメントのマイケル・バラコス・ポートフォリオマネジャーは「欧州では24年の経済成長は加速するだろう」と指摘する。「新型コロナウイルス禍での過剰貯蓄が個人消費の下支えとして期待できるうえ、景気刺激策のための財政出動の余地もある」のが理由だ。
 米国では金融引き締め終了後も景気後退がない「軟着陸」シナリオが優勢だった。ただ足元では弱い経済指標の発表が相次いでいる。大和証券の山本賢治チーフエコノミストは「欧州景気はある程度持ち直している兆候はあるが、米景気の先行き次第では欧州も強く影響を受ける可能性がある」と指摘する。

日本経済新聞

長らく続いてきた逆イールドが解消しつつあると聞くとにゃんだか嬉しい気もするけど、私はその背後に潜む不気味な影を感じているニャ。確かに、英国やフランスで長期金利が短期金利を上回る正常な状態に戻りつつあるが、これは金融引き締めの終了や政治的不安から来るものだニャ。欧州中央銀行の利下げやフランスの極右政党の台頭が長期金利を押し上げ、短期金利を押し下げている。表面的には良い兆候のように見えるが、その裏には景気後退の兆しや財政不安が潜んでいるニャ。過剰貯蓄や景気刺激策で一時的に経済成長が見込まれても、根本的な問題は解決されていない。この逆イールドの解消が一時的なものであり、再び経済の暗い影が迫ってくる可能性も見逃さないようにしなければならないニャ。


③ 【ポジション】ドル安に逆らう円相場

CFTCの8日の発表によると、投機筋は円を2日時点で18万4223枚(1枚は1250万円)売り越した。売り越し幅は為替介入直前の4月23日(17万9919枚)を超え、過去最大だった07年6月(18万8077枚)に次ぐ過去2番目の大きさまで膨らんだ。
(中略)
11日発表の6月の米消費者物価指数(CPI)が今後の円相場を占う重要な節目になるとの見方で市場参加者は一致する。鈍化傾向にある米インフレがさらに落ち着き、いよいよFRBの利下げ開始が視野に入るのか。歴史的水準に膨らんだ円売りの巻き戻しのきっかけにもなり得るだけに、161円前後で膠着する円相場は「嵐の前の静けさ」かもしれない。

日本経済新聞

ドル安の波に揺れながらも、円相場はなかなか動かないニャ。1ドル=160円台で定着し、根強い円売りフローと投機の円売りが膨らんでいる様子だニャ。この投機の円売りが歴代2位の規模にまで達しているのは、まるで嵐の前の静けさのようで、不気味な影を感じずにはいられない。2007年の円キャリー取引の全盛期を思い出すニャ。当時も急激な巻き戻しで円高が訪れたが、今回はどうなるかニャ。日米金利差が大きく開いているため、同じような巻き戻しが起きるかどうかは不透明だ。それでも、歴史的な水準に膨らんだ投機の円売りは、為替介入の口実になる可能性もあり、円相場の未来はますます不確かな影に包まれているニャ。静かに見えるこの相場も、いつ嵐が襲ってくるか分からないからこの影に注意深く目を光らせるべきだニャ。


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