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宇宙戦艦ヤマト 復活編 01

第1章 時の流れ(1)

 無限に広がる大宇宙。
 美しくきらめく星たち。
 そこには無数の生命が息づいている。

 物語は、宇宙の片隅に存在するとある惑星の崩壊から始まる。

 揺れる大地。
 噴き上がる火山。
 核戦争がもたらした地殻変動は、この惑星を消滅させるに充分なパワーを持っていた。
「早く逃げ……うわあああっ!」
 皆を誘導していた若者が、裂けた大地にのみこまれ、瞬く間に姿を消す。
 あちこちで悲鳴が湧き起こった。

 政府が用意した大宇宙船に乗りこんで無事に脱出できたのは、わずか数千人。
 彼らの母星――マグネ星は火にくべた鉄球のように赤茶色に輝き、最後には勢いよく爆発した。
「ああ……」
 その様子を宇宙船の窓から眺めていた人々は、ただただ絶望にうちひしがれるしかなかった。

「……これから私たちはどうすればよいのでしょうか?」
 大宇宙船の最上部に造られた豪華な一室。
 マグネ星の最高指導者だったゴーステストに側近の一人が尋ねる。
「心配するな」
 ゴーステストの傍らで彼のための酒を注いでいた副指導者ゴースターが口を開く。
「すでに半年前から計画は進んでいるのだからな」
「とおっしゃいますと?」
「我々は新しい星へと移住する」
「……え?」
「銀河系のはずれに位置する小さな惑星だ。ここから三千万光年ほど離れているが、すでに調査隊も送ってある。かつてのマグネ星にそっくりな美しい星らしいぞ」
「マグネ星に似た星であるなら、すでに知的生物が存在しているのではありませんか?」
「かまうものか。強引に奪ってしまえばよい」
 ゴースターは大宇宙図の一点を指さし、にんまりとほくそ笑んだ。
「太陽系第三惑星、地球……とかいったかな? この目で見るのが楽しみだよ」

つづく

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