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宇宙戦艦ヤマト 復活編 25

第8章 ユキとの取り引き(2)

2(承前)

「……みんなが心配している。帰らなくちゃ」
 ユキは痛みを堪えて立ち上がろうとしたが、
「やめておけ」
 ゴーステストは静かにそういった。
「あと六分で地球人は滅びる。ヤマトに戻ったところで、もはやなにもできない」
「あと六分? え? じゃあ……」
 ユキは息を吞み込んだ。
「カックーミサイルはすでに発射された。あとは爆発を待つだけだ」
「そんな……」
 絶望的状況に、ユキはうなだれるしかなかった。
「泣くな、地球の女よ。地球人を救う方法がないわけではないぞ」
 ゴーステストがユキの肩に手をかけていう。
「……え?」
「私がどうして、ここにおまえを連れてきたかわかるか?」
「…………?」
「おまえを見て思った。私はおまえと初めて会った気がしない。遥か昔……私はおまえと親しい仲だったような気がする……」
「なにをいっているの?」
 ユキは眉をひそめた。
「私はおまえにひとめぼれしたのだ。どうだ? 私と結婚する気はないか?」
「ふざけないで!」
 即座に答え、激しくかぶりを振る。
「私と結婚するなら、地球攻撃をとりやめてもいいのだぞ」
 ゴーステストはにやりと笑った。

つづく

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