【小麦】スガキヤと銀だこの価格改定ついでに小麦価格の仕組みを勉強してみる【コピペ値上げ】
スガキヤの半額キャンペーン
スガキヤが半額キャンペーン「スーちゃん祭」をやっている。
今月中ならまだ参加できるので、見逃していた人は行ったほうがいい。
なぜなら、これと同時に発表されたのが、価格改定、つまり値上げだからだ。
スーちゃん祭が終わっても、もう元の値段では食べられないということ。
理由は以下のように書いてある。
価格推移は以下。一度ガクっと下げることで、改定後の値上げがバレにくいようにしている。
銀だこ大創業祭
これと同じタイミングで、築地銀だこの「大創業祭」が開催された。
実施内容は以下。
3/1~3/3
たこ焼(ソース、8個入り)を390円(サンキュー価格)で販売
3/4、3/5
銀だこスタンプカードのスタンプ2倍
創業日の3/14
銀だこスタンプカードのスタンプ3倍
…いや、いちばん肝心なはずの創業日のウリがスタンプ倍増って微妙じゃない?
ちなみに築地銀だこのスタンプカードのはこんなシステム。
スタンプ獲得条件
たこ焼1舟(6個入り以上)をご購入ごとにひとつスタンプ
赤カード
20スタンプ集めると…
たこ焼き(ソース)1舟プレゼント
銀カードにランクアップ
銀カード
12スタンプ集めると…
たこ焼き(ソース)1舟プレゼント
12スタンプ×3集めると…
ゴールドカードにランクアップ
ゴールドカード
10スタンプ集めると…
たこ焼き(ソース)1舟プレゼント
もしゴールドカードを持っていても、3/14だけで10ポイントを獲得するには4舟以上のたこ焼きを買わないといけない。ゴールドカードを持っていない状態でお得に買うなら、3/1~3/3の390円を狙ったほうがいい。
話はそれるけど、たこ焼きのパックって「1舟/ひとふね」で数えるんだね。舟形限定だと思うけど。
そして、大創業祭と同時に始まるのが価格改定、つまり値上げだ。
理由は以下のように書いてある。
価格推移は以下。一度ガクっと下げることで、改定後の値上げがバレにくいようにしている。
あれれ~?
カンのいい人なら気づいたと思うけど、もう一度見返してみよう。
スガキヤ
築地銀だこ
大学生のコピペレポートでももうちょっと周りと被らないように配慮すると思うけど、さすがに露骨すぎ。
犯人は小麦
スガキヤも築地銀だこも同じ時期に同じ価格改定をせざるを得ないのは、同じ原材料の影響を受けているってこと。
そして、どっちもメインの原材料は小麦だ。
だから、
改定理由に書いてある「世界的な小麦の不作」が本当なのか
このタイミングで価格改定する理由として成立するのか
を勉強してみる。
予防線
自分はあんまり社会科関係の勉強をしてこなかった人間だから、細かい知識はあやふやだ。ここに書いてる輸入の仕組みや目的は鵜呑みにせず、間違ってたらコメントで教えてほしい。
ウクライナは小麦大国
このnoteを書くためにいくつか小麦価格関係の記事を見てたんだけど、ウクライナの生産量が多いらしい。
外務省の国別小麦生産量(2019年)が以下。ウクライナ危機が2021~らしいので、このころの生産量ならアテになるはず。
中華人民共和国(中国)
133,5962(kt)
インド
103,5963(kt)
ロシア
74,4534(kt)
アメリカ合衆国(米国)
52,2585(kt)
フランス
40,6056(kt)
カナダ
32,3487(kt)
ウクライナ
28,3708(kt)
パキスタン
24,3499(kt)
ドイツ
23,06310(kt)
アルゼンチン
19,460(kt)
トップ10に入るほどの小麦超大国、ウクライナの情勢がよろしくないおかげで小麦の価格が上がってしまってるんだ。
ちなみに日本の生産量は1,037(kt)。
ウクライナが小麦大国なのは分かったけど、スーパーでウクライナ産小麦粉なんて売ってないじゃないかと言いたい気持ちはわかる。
その通りで、日本はウクライナの小麦に頼ってるわけじゃない。
詳しくは農林水産省だけど、
アメリカ(49.8%)
カナダ(33.4%)
オーストラリア(16.8%)
の3か国がメインの輸入先だ。
だけど、ヨーロッパ方面でずっとウクライナの小麦に頼っていた地域はどうやって生活すればいいのか?
多少高くても、ほかの小麦超大国の小麦を買うしかないよね。そうすると、当然アメリカ、カナダ、オーストラリアの小麦の奪い合いが発生する。
結果として、日本に輸入される小麦の値段も高くなるってこと。
さらに、この冬は北アメリカが干ばつに見舞われて小麦が不作だったらしい。奪い合う小麦も足りてないっていう状況。
ということで、「世界的な小麦の不作」は起きているらしい。
小麦は国が買っている
小麦は「国際貿易制度」の対象品目らしい。
主食として国民の生活を支える食品(米や小麦)
→企業利益のための価格釣りあげ防止国内に生産者がいる酪農業のような食品(酪農とか)
→海外から激安品が入ってきて、国内の生産者がつぶれるのを防ぐために関税をかける
といった目的のために、国がまとめて輸入し、適切な価格で国内企業に売る食品のことらしい。農林水産省の資料にまじめな話は書いてある。そして、「適切な価格」は半年周期で見直される。具体的には4月と10月だ。
つまり、「4月から小麦の価格が上がりそうだから今のうちにラーメンやたこ焼きの値上げをしておこう」は改定理由として成立しそうだ。
売り渡し価格が半年周期でしか変わらないのは、安く買えるはずの小麦を国が高い値段でしか売ってくれないから、元を取るために高い料理を売らざるを得ないってことになる。逆もまた真なりだけどね。
値上げはすぐするのに、値下げはちっともしないってのは、ここに理由があるのかもね。単純に利益を下げたくないってのが大きそうだけど。
ということで、このタイミングでの価格改定は国の売り渡し制度に合わせたものだから、理にかなっている。
まとめ
ウクライナが小麦超大国だということ自体知らなかったし、4月・10月は飲食関係の価格改定が起こる可能性が高いということが仕組みから読み取れた。
4月・10月に値下げイベント→値上げをやってる飲食店がいたら、ほかにも同様の手口を使ってる店がないか要チェックだ。そして値下げしてる時だけ行って安く小麦を摂取する。
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