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「桜小学校発祥之寺」

地域のお寺の遺産を活用して誕生

★ジャンル【学校】
★場所 世田谷区世田谷4-7(円光院前)
★最寄駅 東急世田谷線世田谷駅

★碑文
特になし

★解説
 東急世田谷線の世田谷駅のすぐ南に接して円光院というお寺があります。駅前の車道を左に行き、世田谷通りとの交差点近くが山門でその前にあります。
 「発祥の地」ではなく「発祥の寺」としているところがめずらしいです。
 桜小学校は1879年12月1日に「桜学校」としてこの地に創立しました。その際は仮校舎として円光寺の本堂を使用しました。翌年4月15日に、現在地に本校舎を建て開校式を行います。移転場所も仙蔵院というお寺でしたが、この寺がちょうど廃寺になり、その敷地建物に増築をして校舎としたようです。そしてその増築の資材も、近隣で廃寺になった別の寺の部材を転用して行ったそうです。
 色々とお寺のおかげで成り立った学校ですね。もっと言えば、江戸時代にお寺というインフラが全国に行き渡り、そこで教育を行う「寺子屋」というものが発達していなければ、明治に号令をかけただけ急速に初等教育が普及することはなかったでしょう。明治の近代化は、色々なところで書いてきましたが江戸時代の蓄積のおかげなのです。
 現在の校地となった仙蔵院には大きなオオアカガシの木があり、学校となっても木は大事にされてきました。現在も校庭の一角にあり、樹齢は推定400年です。東京都の天然記念物で、木の周囲にはウッドデッキが設けられて根が傷まないようにされています。現在の学校は、碑の場所から西に500メートルほどです。世田谷通りを行けばすぐです。
 桜小学校からはその後、現在の桜丘小学校、世田谷小学校、弦巻小学校、と多くの学校が枝分かれしていきました。

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