イラスト

街を探検、二十七曲り/門の中の小さな天守に感動/岡崎市

★「日本の城下町を愉しむ」一覧
  東日本編
北海道・東北・関東甲信越)
  中日本編(北陸・東海・近畿)
  西日本編(中国・四国・九州)

★都道府県 愛知県
★城郭 岡崎城

 城下町は敵の侵入を防ぐために道が曲がりくねっていたというが、そんなことはない。関門となる場所は屈曲していても主要部分は真直ぐなのが普通だ。江戸時代もその方が暮らしやすい。だがここは違う。なんと城下の東海道に27もの曲がり角があるという。名付けて「岡崎城下二十七曲り」。
 岡崎は徳川家康の生誕地だが、この二十七曲りを築いたのは敵対した豊臣秀吉の家臣、田中吉政だ。家康の関東移封後、その西上に備えて作ったという。
 ご丁寧に折りたたみ式の案内地図が配られている。いろはの符号が振られ、上に金のわらじが乗った道標が整備され、曲がり角を探しながら歩くのは結構楽しい。街の東外れの出発点から歩き始めよう。
 すぐにたどり着くかつての宿場の中心街、伝馬通には、街道の歴史にちなんだ20個もの石像がある。「お茶壷道中」「朝鮮通信使」などいわれを調べながら行くと勉強になる。

27曲り

       旧東海道筋の所々に二十七曲りの案内板がある

 城の近くは屈曲が激しくなり、道に迷いそうになる。無くなった道もある。城の西側に出ると有名な八丁味噌の蔵が並び、やがて矢作川に出て二十七曲りはおしまい。味噌蔵は見学でき必見だ。

味噌蔵

八丁味噌は岡崎市だけのもの。味噌蔵見学は無料。石積みは適当ではなく熟練がいる

 途中、田中吉政の像や江戸時代の道標や常夜灯、家康の祖父や父の墓がある大林寺、さらに城門跡や藩校跡など見所も多い。

これより有料です。以下には記事全文のほか、城下町案内地図、関連情報リンクなどがあります。ご購入いただく場合、この記事だけで100円お支払いいただくより、マガジン「日本の城下町を愉しむ」全体を500円でお買い上げいただく方がお得かと思います。最終的に100本近い記事をご覧になることができます。よろしくお願いします。

ここから先は

1,100字 / 5画像
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?