日本の山車祭りの最高峰/賑わう古い町並み堪能/高山市
★「日本の城下町を愉しむ」一覧
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★城郭 高山陣屋、高山城
基本的にこの本では各城下町のお祭りは取り上げていない。古い街には必ずお祭りがあり、それぞれ特色があって絶対に面白い。それを全部取り上げていたらお祭りの本になってしまう。しかし、高山祭だけは別格とさせていただきたい。
日本三大曳山祭のうち城下町は高山だけ。祭りが国指定の重要無形民俗文化財で、屋台(高山では山車をこう呼ぶ)も重要有形民俗文化財。二重指定されている祭りは全国で5つしかない。近年は世界無形文化遺産にも選ばれた。
加えてこの祭りを取り上げるのは、城下時代の枠組みをそのままに春夏2回も開催され、屋台が20台以上も揃い、精緻なからくり人形まで登場するという、まさに日本の祭りof祭りの地位にあるからだ。とまあ気張ってみたが、要は見所満載で大満足の祭りなのである。
春秋2回あるのは神様が違うからだ。春は4月14日と15日、街南方の日枝山王権現の「山王祭」として、秋は10月9日と10日、北端の桜山八幡宮の「八幡祭」として行われる。氏子域は城下町中央の安川通りで南北に分かれ、屋台が見られる場所も春秋で全く違う。
祭りの内容も少し異なる。春はからくり奉納屋台が3台もある。しかし昼に屋台が動き回ることはない。曳き揃えと言って12台の屋台がずらっと並ぶだけだ。夜祭では、全ての屋台が100丁もの提灯を下げて街を一巡する。
秋のからくり奉納は布袋台の1台だけだが、これは36本もの糸を使って8人がかりで操る日本でも最高難度のからくりで、人形の空中ブランコが見事だ。また宵祭と称する夜祭りに11台の屋台が巡行するほか、昼間も何台かが
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