市街を流れる用水で和む/半世紀超える復原計画/山形市
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★城郭 山形城
山形市は扇状地上の街だ。学校で「扇状地の扇央部は水が乏しい」と習った。最上氏改易後に入った鳥居氏は、暴れ川の馬見ヶ崎川流路を固定し、さらに水不足を解消するため、川の上流に5か所の堰を設け、それぞれを源流に用水路を作った。
その5系統の用水路を「山形五堰」と呼びならわす。水を取り入れる堰の場所は今は一つになったが、「双月」「宮町」「八ケ郷」「御殿」「笹」の各水路は総延長115キロにもなり、今もそのほとんどが残る。多くの街で古い用水が廃止され埋められていく中、山形のような街は珍しい。
山形県庁前を抜ける五堰の流れ
最近は石積みを整備し、あちこちで親水公園のようにして水辺を楽しめるようにしている。観光案内所では見所を示したマップも作っている。特に注目は市街地のど真ん中の「七日町御殿堰」。水路両側に歩行者空間を作り、隣接地に残る蔵を店舗に改装。これをアクセントに、古い町家風の商業施設が出来ている。近代的な商業ビルが立ち並ぶ中に、ぽっかりと空いた水辺空間が心地よい。
上流部には清流にしか見られないバイカモも生育する。夏に白い可憐な花を水上に咲かせ、流れで揺らぐ姿は美しく涼感を得られる。
57万石という大大名だった最上氏が築いた山形城は、実は東北でもトップ
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