街中に並ぶ雛人形／市街地囲む大土塁の痕跡も／さいたま市

★「日本の城下町を愉しむ」一覧
　　東日本編（北海道・東北・関東甲信越）
　　中日本編（北陸・東海・近畿）
　　西日本編（中国・四国・九州）

★都道府県　埼玉県
★城郭　岩槻城

　岩槻を訪れるなら初春がいい。街中が艶やかなひな人形で埋め尽くされるからだ。
　今はさいたま市の区となったが、岩槻は人形の街として有名だ。京都などが本場と思っている方もいると思うが、全国の人形生産高は埼玉県が圧倒的に多い。中でも鴻巣市などを引き離し、さいたま市岩槻区がその中心になっている。
　人形といえばひな人形。江戸時代からの伝統がある岩槻では、各家々に古くから伝わる立派なひな人形がある。それを3月3日の桃の節句の前後、一斉に商店などの店先に飾る。冬寒の街に一気に春が訪れたかのような華やかさだ。
　「まちかど雛めぐり」という催しの一環で、2月最後の土曜日から３週間にわたって開かれる。展示場所は年にもよるが、2018年には60か所以上もあった。かつての将軍御成道沿いを中心に、菓子店、蕎麦屋、金物店、不動産業・・・あらゆる店が参加している。
　雛人形を置くだけではない。せんべい店では割れせんサービス、パン屋は季節限定パン売り出しなど様々な特典も。
　展示場所には明治期の土蔵や大正期の洋館など、建物自体に趣きがある場

これより有料です。以下には記事全文のほか、城下町案内地図、関連情報リンクなどがあります。ご購入いただく場合、この記事だけで100円お支払いいただくより、マガジン「日本の城下町を愉しむ」全体を500円でお買い上げいただく方がお得かと思います。最終的に100本近い記事をご覧になることができます。よろしくお願いします。